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伊賀 泰代『生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの』(ダイヤモンド社、2016年)を読みました。

昨日は7kmジョギングでしたが(25年以上前に購入した)シューズの右側のソールがぺろっと剥がれました。今日は新しいシューズを購入し(もちろんアシックス)、大学院時代に使っていたスパイクや革靴を何足かとともにこのシューズも断舎離しました。

さて、著者の前著はリーダーシップに関するものでしたが本書のテーマは生産性です。どちらも日本のビジネスで補うべきトピックかと思います。ヤンキー文化が根底にある日本では精神性や“気合”が重視され、“徹夜”が神聖視されたこともありました。そこに合理性を持ち込めるかどうかがカギですがマッキンゼーというブランドを使いながらわかりやすく生産性の概念を説明してくれるのが本書です。生産性だけでいいのか…という話もありますが…ビジネスリテラシーの一部として身につけておきたいですね。それにしても戦後日本経済システムの根強さには驚くばかりです。

本書より…

それは「生産性がどんなに低くても、最終的に出てきた結果がよければ、何の問題もない」という労働力投入型の発想であって、「高い成果を高い生産性で生み出してこそ高い競争力が維持できる」という労働のの質を問う発想ではありません。「できるまで頑張る!」「とにかく頑張る!」といった働き方は、往々にして精神的な高揚感を伴うため、これに慣れてしまうと、「よい仕事はできたが、たいして儲かっていない」(時には赤字だった)、「よい仕事はできたが、組織も人も疲弊してしまった」「ひとつのプロジェクトにすべての人材リソースを注ぎ込んだため、その案件は成功したが、他のプロジェクトでは問題が噴出した」という事態にもつながります。

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