秋の寒い朝、駅に向かいスマホを改札にかざすと、ホームのベンチで眠るサラリーマンが目に入った。「お疲れ様です」と心の中でつぶやき、水曜に買った文庫本を開く。物語に夢中になっていると、電車到着のアナウンスが流れ、そっと本を鞄にしまった。
色鮮やかなカエデの木が目に留まり、思わず足を止めた。子供の頃、よく遊んだ公園で、懐かしいゾウの滑り台もある。冷たいベンチに驚きながら温かいココアを買うと、散歩中の犬が元気よく吠えて、なんだか心も温かくなった。
空色のカーテンの隙間から白いレースがふわりと揺れ、少し冷たい風が室内に届く。窓の外には鮮やかな紅葉が広がり、まるで絵画のよう。風に誘われるように、グレーのコートと赤いマフラーを身に着け、玄関の扉を開けた。
ある朝目が覚め、窓を開けると外は濃い霧で覆われていた。やがて晴れるだろうと思い朝食を済ませ、コーヒーを入れて再び窓の外を眺めていたが、一向に晴れる気配はない。午後から人に会う予定があったので、どうしたものかと思い電話をかけた。 「もしもし」 「もしもし、小熊です。おはようございます、羽鳥さん。」 「おはよう、小熊さん。君は外を見たかい?」 「外ですか…。濃い霧が出ていますね。」 「今朝からかれこれ5時間くらいはこんな感じさ。」 「え?そんなに長い時間この状態なんで
#1 ココアとクッキー 「はぁ、やっと仕事が終わった」 電車の中で深いため息をついていた。 ここ数日は仕事が忙しく休む暇もなく働いていた。 「疲れたし、喫茶店で休んでから帰ろう」 最寄り駅の近くにある喫茶店に立ち寄った。 カランコロンカラン 中に入ってみるとベージュのエプロンをつけた60代くらいの男性がコーヒーを淹れていた。 「いらっしゃいませ、お好きな席にどうぞ」 店内は空いていたので、私は窓際の4人かけの席を選んだ。 メニューを眺めていると一番最後に”手紙”と書いてある
読書の秋になり、書店で新刊を購入したり、街の図書館で本を借りたりして読む機会が増えました。 好きな作家さんのものはシリーズで揃えて、何度も読み返しています。 いろんな本を読んでいると自分でもいろんなアイデアが出てきて、お話を作りたくなります。 その為の資料集めや登場人物、どんなストーリーにしていくか。限られた時間の中で、文章にしていく作業が堪らなく楽しいです。 他の方の作品を見て参考になる部分が多く、仕事の合間にしているので少しずつ形にしていければと思います。
9月に入ってから読書をすることが増えました。 地元の図書館で本を借りたり、書店で気になった本を買ったりしています。 空き時間に読むというよりも、読むために時間を作りそれを読書に充てているので自分でも結構楽しんで読んでいます。 積読しているものも新幹線や電車の移動時間に読むことあるので、時間を有効に活用していきたいですね。 9月に読んだもの お探し物は図書館まで 青山美智子 図書館のお夜食 原田ヒ香 10月も読書の秋楽しんでいきましょう
辿り着ければいい 進んでいけばいい そこに道はあるから たどり着いたと思っても新たに道はできるわけで ずっと続いていく 同じ毎日なんてないのに なんだか前に進んでいる気がしなくて なんだかなぁって思うときもある それなのに歩みを止めないのは 体が反応してしまうのは きっとこの先も続けていくのだろう
遠くの雲の合間から光が差す。まるで何かの入り口のようでどこか違う世界に行けるかもと想像してみたり。 電車のレールがハシゴになり、雲のトンネルを突き抜けると「まもなく雲の上」とアナウンスでしゅっぽ、しゅっぽと電車が雲の上を走っていた。 青や白、紫の金平糖のような星が空一面にきらきら輝いて、1粒って食べてみると砂糖の甘さがあった。 近くにあった小さな雲を食べてみると、海苔塩味だったので驚いたがもう一口食べた。 なんだか不思議なところ。そうだ、お土産に、ポシェットに詰め込んで持
朝ごはんは、炊き立てのご飯と白出汁の卵焼きにお豆腐となめこのお味噌汁。 30代になりこの組み合わせの朝食が丁度良くなってきた。 「いただきます」ゆっくりよく噛んで食べる。 体がだんだん温まってきて、元気になる。 出かける10分前にコーヒーを飲んで、窓の外をぼーと眺める。雲の動きがゆっくり進んでいくのを見るのが好き。 そろそろ行こうかな。 腕時計をつけると仕事モードに切り替わる。 カバンに水筒とお弁当、仕事道具があるか確認して玄関に鍵をかける。 「行ってきます」 今日はど
駅からの帰り道ふと空を見上げたら、まん丸のお月様と無数の星が輝いていてしばらく眺めていた。 この辺は2階建以上の建物が少なく、街灯も少ないため月明かりがよく見える。 風で木々が揺れる、鈴虫の鳴く声が聞こえ、息を大きく吸うと少し冷たい風が鼻をツンとした。 薄手の栗色のカーディガンを羽織り、ゆっくりと駅からの帰り道を歩いて帰る。 途中でコンビニに寄り、ホットココアと肉まんを買った。手に持つとほかほかで温かい。 歩きながら食べる肉まんも美味しい。 空を見上げると私と一緒に、月も
お風呂にアヒルさんぷかぷか いちにさんしぷかぷか 湯船の中で私もぷかぷか 汗が、じんわり 「はぁ、あったまるぅ」 今日1日の疲れが全て体から流れ出ていく 森林力の香りでリラックスする 「スッキリした、もう寝よ」 おやすみなさい、いい夢を
朝7時ごろこの道を通ると、りんご農家が作業をしている その横にある細い道を、私は真っ赤な自転車で急いで通る 「今日も作業お疲れ様です、今年の秋も美味しいりんごが出来ますように」 秋には新作のアップルパイやシャーベット、コンフォートがお店に並ぶので楽しみ 秋はもうすぐそこかな
おはよう 朝ごはんに温かいスープを飲む 鶏の骨付きにくから煮込んで出汁をとった中に コンソメと小さく切ったベーコン、玉ねぎ1玉分とほうれん草を加えて完成。 街の商店街にある小さな雑貨屋さんで買った、茶色の少し大きめのスープ用のマグカップによそって食べる 体がだんだんと温まってきた ご飯を食べ終わるとじんわりと汗が出てくる 今日も元気出た よし、出かけよう 行ってきます
どこ行くんだろう どこに向かってるんだろう これから自分で決めて行ける 好きなところに ゆらり揺られて電車の旅🚃
雪が降っている。 雪の上を歩くと「ギュッギュ」と音がする。 「はぁ」と息を吐くと白くて、まるで凍っているようだ。 道をどんどん進む。歩く場所がない。 今年は雪が多く降るため、歩道も雪も雪で埋まっている。 車通しでもすれ違うのが難しく、とても道が狭くなっていた。 それでも歩く。どんどん進む。目指すは近くのコンビニ。 雪が多く降る地域に住んでいるのに、車を持っていない。 最近まで都会に住み電車で移動していたため、車が必要なかったのだ。 ないものは仕方ない。歩こう。 目的地ま