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がんをめぐる冒険(80)最初に原発を教えてくれたのは整体の先生

 転移がんが見つかり、大学病院に初めて行った帰りに昔から通っている整体院にふらっと寄りました。この先生の整体院には気持ちが凹んだときに待合室で休ませてもらう、私のチャージスポットでもあります。でもあまりに頼りすぎるのも良くない、自分で人生を切り開かないとと思って、整体院の引っ越しを機に遠のいていました。そんな折、病院から近いなと歩いて立ち寄りました。
「実は転移がんが見つかって、まだ原発がわからないんです」
 と言うと、
「うーん、転移がんの対角線。でも大丈夫!」
 先生はいわゆる〝見える系〟の人で、内臓も見えれば、考え方がネガティブになっているときとかも的確にしてきしてくれます。もう20年も通っているのは、なんかわかんないけど治る、自分の無意識の部分や考えが整理できていないところを整理してくれるからです。
 それから1週間後、PET検査を経て出てきたのは卵管あたりが光っていました。ただ先生も「本当に小さく光っているだけで〝空振り〟かも、つまり、手術してもがんがないかもしれない」とのことでした。さらに2週間後、検査手術で卵巣と卵管を切除して出た結果は「左卵管がん」。
 まさに最初に転移がんが見つかった右側の足の付け根の対角線。事前に整体の先生に聞いていたので「やっぱりそうだよね」と腑に落ちました。 

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