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ランサーズ生成AI活用の振り返り

みなさんこんにちは、ランサーズ 倉林です。この記事はLancers(ランサーズ) Advent Calendar 2023の25日目(最終日)の記事です。
advent calendar最終日ということで、1年を振り返る記事を書いていきたいと思います。今年はなんといっても生成AIの年だったかと思うので、生成AI関連の動向と合わせて、ランサーズとしてどういった取り組みをしてきたかを中心に振り返りたいと思います。

「生成AI(Generative AI)」今年を象徴する言葉なのではないでしょうか?2023年最大のIT業界のニュースといえばChatGPTのリリースであることに疑問の余地はないと思われます。
その影響はIT領域にとどまらず「生成AI」という言葉は流行語大賞にノミネートされましたし、孫正義さんはまだChatGPTを使ってない人に対し「人生を悔い改めた方がいい」とまで発言していました。


今年1年の生成AIの動き

まずは今年1年の生成AIの動きをまとめてみました。
(Nightly Buildなどもあり、どれを正式なリリース日と見るのか不明なものもあったので、ざっくりのリリース日としてご了承ください。)

2022/11/30: ChatGPT リリース (GPT-3.5リリース) / GPT-3.5 API公開
2023/ 2/01: ChatGPT Plus 提供開始($20/month)
2023/ 3/01: OpenAI が ChatGPT の API公開
2023/ 3/09: Azure OpenAI サービス 提供開始(Azure上でGPTモデル)
2023/ 3/14: ChatGPT-4公開
2023/ 4/14: ControlNet 1.1リリース
2023/ 5/10: Google Bard(日本語対応) リリース
2023/ 5/13: Plugin リリース
2023/ 7/06: GPT-4 Code Interpreter リリース
2023/ 7/10: Antrhopic(元OpenAIエンジニアが創業) Claude2 リリース
2023/ 7/18: Meta Llama2 リリース
2023/ 7/20: Custom instruction リリース
2023/ 8/22: GPT3.5 Fine-tuning リリース
2023/ 9/13: Adobe Firefly リリース
2023/ 9/25: ChatGPT-4V, 音声入出力機能リリース
2023/ 9/35: Amazon Bedrockリリース
2023/10/19: DALLE3 リリース
2023/11/06: OpenAI DevDay(GPTs, Assistants API) リリース
2023/11/09: LCM リリース
2023/11/17: OpenAI事変(サム・アルトマンCEO 解任からの復帰)

改めて見るとすごいですね。。。これだけの規模の動きが月に一度は起きており、周辺サービスも追いきれないほど発表されていました。

個人的に衝撃を受けたのは以下
・GPT-4がゲームチェンジャーであると感じた
・StableDiffusion、MidJourney、DALL-Eでの画像生成のワクワク感
・ControlNetによる画像生成と動きの統合
・LCM(Latent Consistency Models)による爆速リアルタイム生成AI
・GPTsの衝撃。GPTs自体もすごいし、GPT Builderにより対話するだけで設定されていく体験

生成 AI の変化は、私自身の働き方を大きく変えましたし、世界を変え続けています。生成AIについては試すというレベルではなく、使う・活用する前提ですべての行動・業務を考えたほうがいいレベルに達してきていると感じています。

今年の生成AI関連の動きを表す画像をDALL-E3で生成した画像。。。


ランサーズ 生成AIへの取り組み

では次に、ランサーズにおける生成AIの取り組にについて、今年1年の動きをまとめてみました。

2023.02.20 MENTA メンタープラン作成をアシストする新機能
     Lancers パッケージ方式でchatgpt関連のしごとを出品可能

2023.02.23 社内slack上でのslack botの提供

2023.04.07 MENTA LINEアプリ 教えてMENTAくんリリース

2023.05.01 Lancers Digital Academy 「AI学習サポーター」機能リリス

2023.05.30 Lancers 仕事応募の提案文アシスト機能リリース

2023.07.20 Lancers LLM Labs開設

2023.08.01 プログラミング学習アプリ「PILE」リリース

2023.08.03 MENTA プラン作成時の画像を生成AIで作成機能リリース

2023.09.21 生成AI関連の仕事カテゴリの新設

2023.10.16 Lancers パッケージに検索キーワードのAI自動付与機能リリース 

2023.11.29 フリーランス「生成AI活用の実態調査」を実施

2023.12.04 生成AI 導入支援サービス(企画・研修・浸透など)の提供

2023.12.16 Lancer of the Yearにて生成AI活用サービスのプレ発表


社内でのslack botでの活用検証から始まり、専任のチーム体制の構築(Lancers LLM Labs)など様々な活動を通じて生成AIという新しいテクノロジーに対して向き合った一年になったかと感じています。
LLM Labsでは、生成AIを活用してランサーズのミッションである「個のエンパワーメント」を実現すべく全社のAI戦略を推進しています。

今年のランサーズのおける生成AI関連の動きを表す画像をDALL-E3で生成した画像。。。


まとめ

今年一年ランサーズが生成AIとどう向き合ってきたか、生成AIの軌跡と合わせてまとめさせていただきました。
来年はさらなる進化が期待されています、エンジニア個人としてはスマホの登場、public cloud serviceの登場の時と同じようなワクワクを感じています。

仕事のマッチング領域のランサーズだからこそできること、今年のLancer of the Yearで代表の秋好からもあった通り、AIの浸透によって簡単な仕事はなくなってしまうかもしれません。
しかし社会の課題解決、ファクトチェックやアウトプットを編集するような仕事や新しい仕事がでてくるでしょうし、生成AIと一緒に働くような感覚になるのではないでしょうか?

フリーランスが最もAIを活用して、一人でできることの生産性を上げ、個のエンパワーメントを教授できる職業なのではと感じています。来年もランサーズの生成AIの取り組みにご期待いただけるとありがたいです。

来年の取り組みを表す画像をDALL-Eで生成した画像。。。

今年度の私の役割は、全社の来期の成長に向き合う1年となりました。「VPoE的な全社マネジメント役を含め、成長に結びつく仕事はなんでもやる」というスタンスで臨んでいた一年になったかと思っています。
採用や組織開発などエンジニア組織にもっと向き合う時間が欲しかったと感じる反面、コアとなる2つ事業の開発組織がそれぞれ自律して動ける組織に、紆余曲折しながらも近づいていると感じています。

来年は自分のやりたいにもfocusしつつ、より自律して動ける、信頼感をもちあったチーム、言うなればオーナーシップを各自が持った組織・会社になるとよいなと思っています。

System Engineer/ランサーズ株式会社/ITベンダー部長からベンチャーへ/1978年生まれ/テック、音楽、キャンプ/複業・個人事業主を自分ごと化中