廃墟探索
廃墟探索
こんばんは、廃墟探索系YouTuberのシゲです。
今日はですね、地元にある廃ホテルを探索していきたいと思います。
今はホテルの駐車場跡地にいるんですけど、結構雰囲気ありますね。なんというか「ザ・廃墟」って感じがします。
それじゃあ、早速中に入っていきましょうか。
中は思ったよりも綺麗ですね。
正直なことを言うと、もっと散らかってると思ってました。足の踏み場もあるし、散策自体は割と簡単に出来そうですね。
廃墟になってから大分時間が経ってるのにこんなに綺麗なのは珍しいですよ。まるで誰かが清掃してるみたいです。壁とかところどころカビてて不気味だし、これは探索しがいがありそうです。
じゃあ、まずはエントランスから見ていきたいと思います。
エントランスは当時の設備がそのまま残されてる感じですね。客人用のソファとか、振り子時計とか、そういった感じの趣ある物が色々と置かれています。軽く掃除すれば、今でもまだ使えそうなものがいっぱいありますね。
……ん?
なんか、今、物音が聞こえたような。気のせいですかね? だってここ廃墟ですし、誰かいるわけもないだろうし。もしかしたら浮浪者かもしれないですね。何かあったらすぐ退散しましょうか。
とりあえず、エントランスはこんな感じです。
次はスタッフルームとか見てみようと思います。
スタッフルームに来ました。ここも結構綺麗な感じですね。事務用机がいくつかあって、壁には時計がかけられています。
床には結構昔のカレンダーと、このホテルのポスターが落ちてますね。ちょっと色褪せてたり、泥がついたりしてて汚いです。触らないでおきます。
流石にパソコンとかプリンターとかの機器は置かれてないですね。やっぱり営業停止の時にスタッフが持っていったんですかね? まあ、パソコンとかはシステム再構築すれば使えますし、妥当と言えば妥当でしょうか。
……特に他に言うべきことはないですね。
良くも悪くも「普通の廃墟」って感じかな。
非常階段に来ました。
エレベーターが死んでるので、これで上の階に行こうと思います。途中で階段がなくなってたりしたら詰みですけど、まあ大丈夫でしょう。
移動中なのでこの廃墟のルーツを語ろうと思います。この廃墟は元々ホテルとして使われていたのは最初に言ったので分かると思います。でも、なんで廃墟になったかは言ってないわけです。
これは僕も人から聞いたことなんで、事実かは分からないんですけど。ここ、「出る」らしいんですよ。幽霊がいるって噂です。
ここがまだ現役だった頃から、ホテルの宿泊客による幽霊の目撃談が相次いでいたらしくて。次第に「幽霊ホテル」みたいな都市伝説が生まれ、最終的には客足が遠のいていったそうです。そして経営難に陥り、ホテルの運営が停止して、今に至るとかなんとか。
あくまでGoogle使って調べた内容ですけどね。
……ちょうど目的の階に着きましたね。じゃあ探索に戻ろうと思います。
4階に着きました。
では、客室を片っ端から見ていきます。
見終わりました。どこも大体同じ感じで、ボロボロになったベッドとクローゼットとかがある感じでした。特に珍しいものとかはなかったです。
では、最後に「曰く付きの間」や「幽霊の出る部屋」と呼ばれている404号室に入ってみます。
お邪魔します。
……って、あれ?
特に何もないですね。床にバケツとペットボトルが置かれてるだけです。バケツの中には、何があるんですかね?
えっ。
これ冗談じゃないんですか? 作り物とか、そういうものですよね? いやだって、こんなの有り得ないでしょ。ちょっとこれは……やばいやつですね。一旦退きます。やばい、ここに長居しちゃいけない。
はい。ということで地元の廃ホテル探索でした。
それにしても不気味でしたね。雰囲気がしっかりしてて、めちゃくちゃ怖かったです。もう近寄りたくないですね〜。
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シゲでした、またね〜。
添付映像
ホテルの一室にて、男が不明瞭な発言を繰り返している。室内に設置されているテレビには砂嵐が表示されている。男の付近に置かれたスピーカーからはリラグゼーションミュージックと思しき音声が発せられている。
男が立ち上がり、バケツを用意する。そして、バケツの中に足を入れる。足は黒色の液体となっている。男は苦悶の表情を浮かべながら、それをただ黙って見つめている。足の大半が黒色の液体となり、バケツの中に落ちていく。骨が液体に変化していないことは特筆に値する。
男の両足の骨がバケツの中に落ちていく。ぽちゃんという水音が響いている。続いて、男は自身の手をバケツの中に入れる。指先から徐々に黒色の液体へと変化する。骨と液体がバケツの中に落ちていく。男はそれをじっと見つめている。
男の胴体が液体になる。床に黒色の液体が滲んでいく。男の眼球が脱落する。脱落した眼球はバケツの中で揺蕩っている。男の骨がバケツの中に入れられる。男は泣いている。しかし、表情は一切変化していない。
男が完全に液体になる。
しばらくして、カメラの画角外から「せっかくできたのにもったいない」という声が聞こえる。声はやや掠れていて、女性のものに似ていた。
注意書き
これらの施設、映像、人物、液体などはこの世に存在してはいけません。
創作に留めておくに限ります。
出力された文章を閲読したとしても、再現しないでください。
teruteru_5 / 照守皐月
「廃墟探索」 2024
CC BY-SA 3.0
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