わたしが小学生の頃、たまごっちという玩具が流行っていました。それがどんな玩具なのか、恐らくは詳しく言わなくても分かると思います。平たく言えば「育成ゲーム」です。たまご型のデバイスを使ってキャラクターを育てるというものです。 もちろん、キャラクターは世話をしてあげないと死んでしまいます。でも、学校に行くとなると育てることができません。だから、ランドセルにこっそりと忍び込ませて学校に持っていき、休み時間にデバイスを操作するなんてことがよくありました。 当時はたまごっちがだいぶ
廃墟探索 こんばんは、廃墟探索系YouTuberのシゲです。 今日はですね、地元にある廃ホテルを探索していきたいと思います。 今はホテルの駐車場跡地にいるんですけど、結構雰囲気ありますね。なんというか「ザ・廃墟」って感じがします。 それじゃあ、早速中に入っていきましょうか。 中は思ったよりも綺麗ですね。 正直なことを言うと、もっと散らかってると思ってました。足の踏み場もあるし、散策自体は割と簡単に出来そうですね。 廃墟になってから大分時間が経ってるのにこんなに綺
概要 10年後の姿とは、かつて動画投稿サイト「YouTube」にて公開されていた動画の名称である。投稿チャンネルは「サンカク」であり、総再生時間は約1分15秒、最終的な再生回数は15000回ほどであったことがウェブアーカイブ上の情報から明らかになっている。 投稿日は2012年8月19日であり、動画概要欄には「夢が叶いました」という文言が記載されている。なお、この動画および投稿チャンネル「サンカク」は2015年9月10日現在では削除されており、現時点でインターネット上に存在
上から水が滴る。 部屋の天井は黒くくすんでいる。 水は濁っている。 泥と埃と汚れを孕んだ液体が落ちる。 床に置かれたバケツがそれを受け止める。 ぽちゃんという水音が聞こえる。 外では雨が降っている。 ここ数日、ずっと降っている。 ぼくは、部屋の中でてるてる坊主を作り続けている。 てるてる坊主は翌日の晴天を乞う存在である。 しかし、どれだけ作っても意味がない。 どれだけ吊るしても、一向に晴れない。 所詮は「祈り」の存在ということなのか? 「祈り」とは無意味なのだろうか? ぼく
この街に住み始めてから数ヶ月が経った頃の話だ。 街外れにある公園──人通りが少なく、日当たりも悪い場所にある──に大きめの石が置かれるようになっていた。角の少ない、丸みを帯びた形状の石だった。 そのことに、僕はそこまで興味を持っていなかった。石が置かれることなんて往々にしてあることだから、一々気にするようなことじゃないと思っていた。今思ってみれば、この気持ちのまま過ごすべきだったのかもしれない。少なくとも、詮索はするべきじゃなかった。 石は、一定期間おきに増えていた
クーラーの効いた部屋の中で、あなたは横たわっている。布団の上で手足を広げ、全身から力を抜いていく。ひやりとした風があなたの肌を撫ぜる。耳元に置かれたスマートフォンから流れる音楽は、自然とあなたの耳 の中へ吸い込まれていった。 えもいえぬ心地良さを感じながら、あなたの意識は微睡んでいく。瞼が重くなり、目を開けているのもやっとになった。睡魔が身体を蝕んでいくのを感じる。あなたは部屋の電気を消すために、右手を横に伸ばした。 照明のリモコンを掴み、ボタンを押す。それに伴い、電気が
1930/09/21 AM1:29アメリカ ロサンゼルス 煌びやかなネオンライトに照らされた空間の中、貴方は「友人の誘いを断ればよかった」と一人で後悔していた。確かにナイトクラブに対する憧れは持っていたが、まさかこんなにアウトローな空間だとは思っていなかったのだ。 周りを見れば厳ついタトゥーを入れた体格のいい男性のみ。さらに空間全体に酒と煙草が混ざったような嫌な匂いが充満している。もっと言えば、いかにも怪しいような薬を売り捌いている人までいる。この光景は確かに衝撃的で、今
一昔前のインターネットには、様々な噂話が掲載されていました。 そういった噂話は、現代では「ネットロア」と呼ばれ、ひとくくりにされています。 ですが、その内容は決して一つの単語で纏められるようなものではなく。 都市伝説、まじない、真偽不明の情報など、多岐にわたるものがあったと言います。 かくいう私も、そういったものを追っていたわけで。 僅かではありますが、そういった「ネットロア」には詳しいんです。 さて、話は変わりまして。 私が大学生だった頃に流行った、あるまじないがありま