ULTRONと散歩(三鷹市新川)
11/3は晴れの特異日だと聞いたことがあるが、今年はあまり天気が良くない。そういえば去年も曇りだった記憶がある。午後になって日が射してきたので、カメラを持って出かけることにした。
今日のお供は、Voigtländer ULTRON 35mm F1.7 Aspherical (L)でEOS Rに装着して出かけた。ただ今日はお散歩といっても自転車で移動し、停めては歩いて撮るというスタイル、自転車でカメラ2台携行は転倒したりするとイヤなので、ライカは置いていくことにした。
東八道路を東に進む。東京大学三鷹国際学生宿舎が東八道路沿いにあることは知っていたが、よく見たことはないので自転車を停める。
↑ 東京大学三鷹国際学生宿舎:ISO100 F8 1/250sec
一見、良さそうな感じの建物だ。1993年にできたらしい。ここで1枚目を撮影したのだが、EVFでも明らかにレンズがクモっていると感じた。
このULTRONは購入時から曰く付きのレンズであった。2018年8月の新宿クラシックカメラ博で〇〇商会から購入したのだが、クモリがあったのは承知の上で価格が2万円台だったので、その場でさんざん悩んだ挙句購入したのであった。
ライカM4の常用レンズとして購入したのだが、装着するとそのクラシカルな外観がなかなかマッチしていて、気分良くテスト撮影を行った。ところが上がってきたネガを見たところ、ものすごいピンボケなのであった。
仕方なくコシナに送付し状態を見てもらったところ、このレンズは一度分解されていて、戻すときにレンズが正しく戻されていないとのことであった。結局修理となり、オーバーホールをしてもらったのだが、レンズのクモリは完全に除去できません、という結果であった。
その後、モノクロフィルムをこのレンズで何度か撮影したが、逆光気味の写真はクモリの影響が出ているなと感じていた。しかしこれまでこのレンズをカラーフィルムで撮影したことはなく、さらにデジタルでもほぼ初めての撮影であった。
コスモスが咲いていたので絞り開放で撮影する。
↑ 東京大学三鷹国際学生宿舎:ISO100 F1.7 1/1600sec
オールドレンズっぽい、いい感じの写真になった。
↑ 東京大学三鷹国際学生宿舎:ISO100 F8 1/100sec
写真の四隅を見ると、EOS Rの弱点であるマゼンタかぶりが出ている。このレンズはNOCTON35mmと比較しても後玉が結構飛び出ているので、マゼンタかぶりが出ているのだろう…。
建物の撮影を続ける。
↑ 東京大学三鷹国際学生宿舎:ISO100 F8 1/60sec
↑ 東京大学三鷹国際学生宿舎:ISO100 F8 1/250sec
↑ 東京大学三鷹国際学生宿舎:ISO100 F8 1/400sec
建物の雰囲気はよいのだが、この宿舎自体の評判は良くないらしい。東大生である長男もそのようなことを言っていた。何でもトイレとシャワーが同じ場所にあるんだとか…。シャワーを浴びながらトイレ掃除ができるそうだ…。
丸池方面に向かう。
↑ 無題:ISO100 F1.7 1/160sec
しばらく走ると勝淵神社に到着した。何と柴田勝家の兜が祭られているという。このような神社が三鷹にあるとは知らなかった。
↑ 勝淵神社:ISO640 F8 1/60sec
↑ 勝淵神社:ISO640 F8 1/80sec
やはり屋根の部分など、明るい部分は如実にレンズのクモリの影響が出る。白内障になるとこのような見え方になってくるのだろう。
↑ 勝淵神社:ISO100 F1.7 1/200sec
何だか合成写真のようだ。さらに進むと丸池に到着した。
↑ 丸池:ISO400 F5.6 1/60sec
やはりレンズのクモリの影響が強く出ている。
↑ 丸池の湧水:ISO400 F5.6 1/60sec
↑ 電話ボックス:ISO400 F5.6 1/60sec
強い光があるとクモリの影響も強い。クモリの影響のない部分のキレはいい気がする。
↑ 杏林大学正門:ISO160 F8 1/80sec
Facebook上でこのレンズについて、写真家の加納満さんから「レンズはキレキレなので多少のクモリはそのままでも…」というコメントを頂いたことがあるのだが、今日の写真を見ているとキレのいいレンズがクモってしまった、という印象だ。このままだとM4常用の35mmレンズが新たに欲しくなってしまいそうだ。全く人間の物欲には制限がなくて困ってしまう…。
↑ 帰りに見かけたフォルクスワーゲン・タイプ2:ISO125 F8 1/60sec
かわいいので撮影した!
機材提供:今回は自分のレンズ!