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カセットテープの話
先日、旧友と会った時、カセットテープの話になった。カセットテープを使わなくなって久しいが、実は自宅にデッキはまだ残してある。動くのだろうか…。若い頃(こういう表現はあまりしたくないが…)は、カセットテープが30本くらい入るケースにお気に入りの音楽を録音したテープを詰め込んで車に乗ってカーステレオで音楽を聴いていた。当時の若者は皆やっていたことだろう。
高校時代はウォークマンだった。大学生になって車に乗るようになり、音楽はもっぱらカーステで聴くようになった。カーステもカセットテープからCD、HDD、そして今はスマホとBluetoothで接続して音楽を聴くようになり、もはや若者は車にさえ乗らなくなってきている、というような話をしたのだった。
カセットテープにはグレードが下からノーマルポジション(Type Ⅰ、ノーマルテープ)、ハイポジション(Type Ⅱ、クロームテープ)、フェリクローム(Type Ⅲ)、メタルポジション(Type Ⅳ、メタルテープ)、とあって、実際に上に行くほど音質は良かったと思う。各メーカーのグレードによる品名(ソニーであればAHFとかBHFとか、TDKであればADとかSAとかMAとか)の話でも盛り上がった…。
カセットテープを処分して随分経つと思うが、数日前、ひょんなことから1本だけ残っているのを発見した。
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出てきたのはTDKのクロームテープSA 54であった。懐かしい…。確かこの上にクロームテープの上位製品SA-Xがあり、その上にメタルテープのMA、MA-Xがあった。いずれもよく使っていた。たぶん35年くらい前のものなので、ケースはキズだらけだ。
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ケースから取り出してみる。テープそのものはとてもきれいだ。
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説明書きを読んでみる。枯れた技術…、というところか…。
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テープのケースの背には、雑誌FM STATIONの付録についていたラベル。これはアーティスト名が入っていないものだが、毎号いろんなアーティスト名が入ったラベルが付いていて、持っているテープの背は全てこれで揃えていた。
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何の音楽が入っているのかと思ってケースのラベル面を見てみると、エレクトーンプレイヤーの演奏であった。自分が大学生の時のもので、当時習っていたエレクトーンの先生が録音してきたものをダビングさせてもらったものだ。B面の1曲目のTRISTEZAや4曲目のA NIGHT IN TUNISIA は、自分も練習して演奏していた。このラベルは、当時使用していたPC-9801VX2で一太郎を使って作成して、ドットプリンターで印刷し、ケースの大きさにカッターで切って作成したものだ。持っていた全てにテープに同じようにして作成した曲目ラベルを入れていた。今考えるとご苦労なことをしていたものだ。