2000/6/18 釧路湿原
1998年後半から2013年の約15年間、出張の多い会社員生活をしていた。全国いろいろなところに行ったが、初期の頃はコンパクトデジカメというものもあまり普及しておらず、フィルムを入れたカメラをわざわざ出張に持参するというようなこともほとんどしていなかった。が、唯一ライカを出張に持参したことがあった。
月曜日の朝から釧路の病院で眼科の手術に立ち会う仕事だった。前日の日曜夜に移動しようと思っていたが、どうせなら朝の便で行って午後は自腹でレンタカーでも借りて写真でも撮るかと思いついたのだった。
当時はM3しか持っていなかったので、手持ちのエルマー50mmとズマロン35mmを持って、出張に出た。
釧路空港でレンタカーを借りて釧路湿原に向かった。釧路湿原は行ったことがなかったので、ワクワクした。
到着してみると、案の定、曇って真っ白だった。やっぱりな、と思った。気を取り直して遊歩道を歩き始める。
展望台に着いた。
観光客は誰もおらず、静かだった。クマが出たらどうしようと思った。
ちなみに出張だったので、格好はスーツだ。すごい違和感である。
車に戻り、コッタロ湿原展望台を目指す。
途中、北海道っぽい景色を見つけては写真を撮る。
でも曇っているのでイマイチである。
コッタロ湿原展望台は、もう22年も前のことだから記憶もあいまいだが、やたら長い階段を登った気がする。そしてスーツに革靴だったので、何やってるんだ感が満載であった。
ここはある程度遠くまで見えたので、心の中で少し釧路湿原に来たという気がした。
Leica M3, Elmar 50mm F2.8, Summaron 35mm F2.8, RDPⅡ