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紫金山・アトラス彗星
2024年10月20日(日)、朝は雨が降っていたものの、その後天気が回復し、夕方にはほぼ快晴となっていた。話題の紫金山・アトラス彗星を撮影するチャンスはこの日が最後になるだろうと思っていた。
夕方、家人に彗星観に行ってみる?、と声をかけると行きたいとのことで、ここ数年月食を観望&撮影している調布市総合体育館の屋上に行くことにした。
かなり太陽から離れてしまっていて減光しているだろうから、東京の明るい空では、肉眼で観ることはできないだろうと思っていた。ただ、写真には写る可能性があるので、EOS Rとレンズ2本、三脚を持参して17:30に自転車で自宅を出発した。
10分ほどで到着すると、現地には30人ほどが集まっていて、西の空を見上げていた。皆既月食の時には100人くらい集まっていたので、それに比べると少ない。皆既月食は肉眼でも十分に楽しめる天文ショーだが、彗星はそれこそ大彗星でもない限り観るのが難しいし、見つけるのも大変であろう。
予想通り、肉眼では彗星が見えるあたりにはそれらしき天体は見えず、金星と2等星くらいまでが見える程度であった。空が暗くなるにつれ、少しずつ見える星は増えていったが、彗星は全くと言っていいほど見えない。
ここまでは想定通りである。スマホで写るという話もあるので、iPhoneで撮影するも全く写らず…。
EOS Rを三脚に固定し、35mmレンズで何枚が撮影しているうちに、どうやら彗星らしきものが写っている。
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カメラの液晶画面で拡大して、彗星であることを確認する。この段階で全く観ることも写すこともできていない周辺の人々が、画面を見せて欲しいとせがんできたので、見せてあげた。
場所が特定できたので、レンズを望遠ズームに交換。
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最初はどうせ見えないだろうから望遠ズームは置いていこうと思っていたのだが、後悔はしたくなかったので、持ってきたのが大正解。写ることがわかれば、当然望遠の方がいいに決まっている。
周辺の人も場所が特定できたため、スマホで撮影できている人もいた。残念ながら自分のiPhoneでは全く写らず。
隣のちっちゃい双眼鏡持参の若いお兄さんは、観ることができず、自分のカメラの液晶画面を写させてくれと言うので、どうぞと許可した…。何か悲しい話である。
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肉眼で見えないのはとても残念であるが、撮影できたのはよかった。家人も喜んでいたので良しとせねばなるまい。
それにしても写真の質は別として、今更ながらデジタルカメラというのは天体撮影を本当に変えてしまったと思う。大昔、フィルムで天体写真を撮影していた人間として、本当に驚きである。思いついたように出かけて彗星が撮影できてしまうのだから…。
カメラ / レンズ:EOS R / F35mm F1.8 MACRO IS STM, EF70-200mmF2.8L, iPhone13