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断捨離はしていきたい。でも。

今日、部屋を掃除していて、床に落ちていた娘のヘアゴムを拾った。
薄い黄色のレースのリボンがついたもの。
3年前に100円ショップで娘と選んで買ったもの。
どうして今頃こんなものが?
5歳の弟が勝手に姉のアクセサリー入れを漁ったのかしら…。

2年前に髪をショートにしてからそういうものをつけなくなった娘。
ついこないだまで、ピンクや薄い紫の服を着たがり、ユニコーンやリボンの柄を好んでいたのに。
現在小3の娘、好んで着る服は黒や白の無地。小1の時に自分で選んだピンクと水色の可愛らしい絵の具セット入れをもう嫌だと言う。
ちゃんと成長してくれてると嬉しく思う反面、そのスピードの速さに戸惑うことも多い。

そんなに急いでお姉さんにならなくてもいいのよ。

手に取ったリボンのヘアゴムをアクセサリー入れに戻そうとして、不意に涙がこぼれた。
もう、あの子は、このヘアゴムをつけることはないんだなあ。
たくさん集めたこのヘアピースたちを、これにしようあれにしようと一緒に選ぶことはもうない。
なんなら、娘の髪を結ってあげることすら、もうないのかも。
そんなことを思ったら、無性に寂しくなって嗚咽が止まらなくなった。

どうした私。
情緒がおかしい。
…ああ、生理だからか。
この、子どもたちの成長を感じて無性に寂しくなるやつが、たまにある。
いつも、もうあの頃に戻ることはないんだなあと思って泣けてくる。
どんな時だったかはもう忘れちゃったけど。
ただいつも生理中か生理前だったような…。
とにかく子どもの成長って、嬉しいし、寂しい。

朝起きてくるたびに、昨日より背、伸びたんじゃない!?って思うくらい絶賛成長中の8歳と5歳。
リボンのヘアゴムをいつの間にかつけなくなったように、いつか、手を繋いで歩くことを嫌がるようになるだろう。
いつかは一人の布団で眠るんだろう。
お風呂に一緒に入るのだってあと少しのことだろう。
今は毎日何回も「ママ大好き」って言ってくれるけど、そのうち言わなくなるのも知っている。
私も子供だったことがあるから。
だけど、きっと、それに変わる何かを共有していくんだろうな。
対話だったりスポーツだったり料理だったり。

過ぎ去りし日々に思いを寄せてひとしきり泣いたら気が済んだ。
さあもうすぐ子どもたちを迎えにいく時間。
今日はどんな1日だったのか会えるのが楽しみ。

ところでもう使わなくなったこのヘアゴムたち、一体どうしよう…。
捨てる? いやぁそれは忍びない。
娘にはもう必要ないけど、私にとっては、あの頃の娘の髪の毛の感触や、全然じっとしてくれなくて上手くできないと怒ったものの、じっとしてくれてても上手くできなくて、結局自分の下手を自覚してなかっただけという思い出たちがつまった宝物。
まだ捨てられない。
「もの」に思い出を見出すことを“断捨離”できる時まで。






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