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第19回の予習

第19回に向けて、早くもノビーさんから10人分30個以上の質問についての回答を頂戴しております。

お子様と仕事を抱えながら、この番組のため、部員の学びのために協力をおしまないノビーさんの貢献に対し、部長として最大級の賛辞と拍手を送りたいと思います。ありがとうございます(賛辞で思い出しましたが、まさにサンジが海上レストランバラティエを去る時の気持ちです)!

ただ、ノビーさん、引き続きベスト質問賞を誰にするか頭を悩ませておられますのと、私も風邪で自慢の美声がでないので、収録はちょっと待ってねーちょっと待ってね!(by いま寛大さん)

さて、私、常に取れ高を意識してしまいますので、答え合わせの前にまずは予習をさせたいと思います。

てことで、以下の通り、質問についてあらかじめ分類して分析しておきます。(並のコーチはフィーリングで終わらせてしまうところでも、わたしにかかればここまで理論的に分類されてしまうんです。こういうところまで行き渡っているのはコーチング界ひろしといえど、この部くらいですよ。そして、こんなに自慢するのもここだけです!)

心してご覧あれ。

1 不安に着目するもの、不安を具体化しようとするもの

①何を不安だと感じますか? ②不安のMAXを10とすると、今の不安はどのくらいですか? ③不安を色に例えると何色ですか?その不安色を何色に変えていきたいですか?(以上、ぽっぽ部員)
④どんなことが不安ですか?具体的に教えていただけませんか?(ちい部員)
⑤新しい部署でどういうことが起きると想像して不安なんでしょう?(アナログ部員)
⑥新しい部署になることでの不安は、仕事内容についてですか?それとも人間関係についてですか?(とある保育士部員)
⑦ノビーさん、具体的にどのような事に不安を感じますか?いくつでも良いので、教えていただいてもよろしいですか?
⑧(出てきた事柄から)その中で、一番不安を感じることは何ですか?(以上、トミキン部員)
⑨ノビーさん、あなたは新しい環境にどのような不安をお持ちなのですか?(佳稟部員)
⑩ノビーさんは、何に一番不安を持っていますか?どんな仕事をしたいですか?どんな人になりたいですか?(ママひかり部員)

これらの質問は、「不安」に着目し、不安を明確化・具体化しようと試みるものですね。

コーチングは、目標と現状を扱い、このギャップをクライアントが行動を起こすことで埋めていく、というプロセスをとっていきます。上に挙げた質問たちは、ノビーさんが「不安を感じている現状」や「目標とするのとは違う状態」について深掘りすることで、コーチにとってはクライアントの情報収集(棚卸し)を可能にするとともに、クライアントであるノビーさんにとっては不安を感じていることを自ら言葉にすることで現状を明確にすることに役立つものと言えます。

コーチの質問はすべてクライアントの目標達成に向けられていなければならず、なんとなく気になったから聞いてみるというのではコーチの質問ではないのです。大事なことはこうしたことを常に意図を持って行う、ということなのです。(下図はいつかの講演の資料から抜粋したもの)

2 不安とは逆の状態に着目するもの

①ノビーさん、ノビーさんにとって不安がない職場はどんな状態ですか?
②何があれば、その状態になりそうですか?(MG部員)
③不安を色に例えると何色ですか?その不安色を何色に変えていきたいですか?(ぽっぽ部員)
④新しい部署で起きる楽しいことってどういうことだと思いますか?(アナログ部員)

1とは逆のアプローチで、不安という言葉から離れて不安のない状態を想像させるものです。反対の概念を聞く、という質問のアプローチになります。

そして、仮に今不安であっても、クライアントは、コーチから「不安じゃない」という仮定で考えてくれ、といわれると、その質問に答えようとしてクライアントの脳は「不安でないとしたら、、」と不安の外側にある状態について考え始めます。下の図で言うと黄色いゾーンに意識がいきます。これがまさしく質問の力(学習者の質問ともリンクします。ポジティブなワードから構成される質問はそれ自体苦しくないのです。)というやつです。現に今不安に感じていても、頭の中ではそれを忘れて思考が動き出すのです。

3 自分以外の誰かに目を向けさせるもの

①職場で気軽に相談できる人はいますか?(ぽっぽ部員)
②(不安が人間関係についてである場合)今の部署に配属されて、初めて出会った人の中で、「会えてよかったなぁ」と思える人はどなたですか?(とある保育士部員)
③ノビーさん、あなたの周りに同じような環境に置かれた方はおられませんか?(佳稟部員)

これらは自分以外の誰かに目を向けさせ、モデルやリソースを探させる質問です。

視点を変える効果、モデルを見つける効果、リソースを探す効果がありますね。不安な時は自問自答状態になっているので、第三者を登場させることで思考や選択肢が広まります。

4 未来ややってみたいことなど不安の先にあるポジティブな要素や行動に着目させるもの

①新しい部署でやってみたいことはありますか?(ぽっぽ部員)
②ノビーさん、その部署でがんばったら自分はどんな成長ができると思いますか?(さつき部員)
③新しい部署で楽しみなこと、ワクワクすること、やってみたいことはありますか?(ちい部員)
④ノビーさん、新しい部署で活躍するには何から始めたらいいと思いますか?(アナログ部員)
⑤(不安が仕事内容についてである場合)新しい部署での仕事内容で、ノビーさんの強みは、どのように活かせそうですか?(とある保育士部員)
⑥ノビーさん、あなたの3ヶ月後はどの様になっているとおもいますか?(佳稟部員)
⑦ノビーさんが考える「前向きな姿勢で仕事に取り組む」とは具体的にどんなことですか?⑧ノビーさんが今言ったことをする為には、どんなことをしたらいいと思いますか?(pappy部員)
⑨ノビーさんは、何に一番不安を持っていますか?どんな仕事をしたいですか?どんな人になりたいですか?(ママひかり部員)

これらは、不安にフォーカスしたり不安をピンポイントで捉えないという意味では2の質問と似ているのですが、未来形の行動やチャレンジに意識を向けている点がポイントです。
新しい職場に配属させられるというシーンを想像して(そしてそれが長く続くような気がして)頭のうえだけで不安な状況にある状態から離れて、いわば不安なシーンから頭の中でワープして、他者や環境ではなく、自分で変えられること、チャレンジできること、未来の自分といった面に着目させる点で少しまた意図が違いますね。

5 視点を変えるもの

①ノビーさんの周囲に同じように悩む人がいたら、どのような声かけをしてあげたいですか?(ぽっぽ部員)
②ノビーさんにとって、気持ちのいい新人社員ってどんな人ですか? ③ノビーさんが新しい部署に移った意味は何だと思いますか? ④ノビーさんがこれまで新人社員を迎えた時に心掛けていた(対応)ことは何ですか?(ママひかり部員)

3と似ていますが、こちらは自分から外に目をむけるのではなく、他者の目から自分を見せたり、視点を変えさせることで心理的に解放してクライアントを客観的なモードにさせる質問です。

コーチングを知らない人にいきなり視点を変える質問をすると、アクロバティックがゆえに、コーチが自分の話を聞いてくれていないと感じてしまうリスクもありますが、信頼関係があったり、コーチングを理解した状態で行うと、一気に頭をトリップさせる効果もあります。

6 過去の成功体験や強みにアクセスするもの

①ノビーさん、今までの経験はその部署でどんなふうに活かせると思いますか?(さつき部員)
②(不安が仕事内容についてである場合)今の部署で、周りの人たちより、「ほんの少し苦労しなくてうまくできること」は、どんなことですか?(とある保育士部員)

新しい職場にいくという環境「変化」について不安を感じているノビーさんに、「変化」にとらわれることなく、自分の成功体験や強みを探ることで、ノビーさんの環境が変化しても使える武器に着目させ、よい行動にフォーカスさせて、新しい職場でこんなことできるかも?とモチベーションを高め、行動を起こさせる質問です。

あー疲れた。セミナー1本分くらい準備してしまいました!

次回、お楽しみに。

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