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世界経済総予測2025①

1. シリアの政権崩壊と中東情勢の変化
・半世紀以上続いたシリアのアサド政権が崩壊。背景には、トランプ氏の米大統領復帰が指摘されている。中東の勢力図に大きな変化が生じており、地域の安定性に注目が必要。

2. 2025年の世界経済
・OECDの成長率見通し:世界経済は3.3%成長と予測されているが、地政学的リスクや通商政策の不透明性が下方リスクとして挙げられる。
・米国の政策の影響:トランプ氏による高関税政策(例:中国に60%、他国に10%)が国際貿易に影響。不法移民対策や大規模減税などが物価上昇や為替市場への影響を引き起こす可能性。
・中国の経済不安:不動産市場の低迷や個人消費の減退が続き、成長の鈍化が予想されている。

3. 国際社会の動き
・多国間主義の重要性:法の支配や自由市場に基づく「国際秩序」の堅持が求められている。
ポピュリズムの台頭やSNSによる情報の偏りが、社会の分断を助長している。
・主要国の政治的動揺:ドイツやフランスなど欧州の主要国の不安定化。ブラジルや新興国が主張するグローバルガバナンス改革の動き。

4. SNSと情報の質の問題
・エコーチェンバー現象と偽情報の拡散:SNSのアルゴリズムが似た意見を強化し、批判的思考を弱める危険性。ディープフェイク技術がフェイクニュースの拡散を加速。
・批判的思考の鍛錬:情報リテラシーを高め、ファクトチェックを重視することが必要。
豪州の未成年SNS規制の取り組みが注目される。

5. 格差問題とエレファントカーブ
・所得格差の拡大:世界全体での格差は先進国の中所得層で特に顕著。新興国の中間層と先進国の高所得者層は大きく成長。
・エレファントカーブ:1988年から2008年の所得分布を示したもので、格差問題の象徴的な形状。先進国中所得層の停滞と、新興国中間層の台頭が浮き彫りに。

6. 今後の課題と対策
・国際協力の重要性:各国間の連携による新しい制度構築が不可欠。G7やアジア開発銀行などの国際会議が重要な役割を果たす。
・グローバルサウスのリーダーシップ:国際機関における新興国の役割が拡大。

結論:2025年の世界経済は、多くの地政学的リスクや格差問題を抱えながらも、法の支配に基づく国際秩序の再構築や批判的思考の重要性が再認識される年となりそうです。

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