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Tree Supportを使ってみよう!

こんにちは、テルです.
あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします.
今日も今日とて3Dプリンタ関連の話題です.久しぶりの更新で、画像が多いので少し長めの記事ですが、目次をうまく使ってください...

Tree Supportについて

これはスライサソフトCuraのサポートの設定なのですが、Cura version 4.7で実験項目から正式サポート構造として採用されたものになります.Google先生で調べてみるとALL3DPの記事が出てくるので、こちらも参考にしてみてください

3Dプリンタにとって、サポートはとても重要.カオスな物体を生み出さないためにも必要な機能ですが、このサポートにも種類があったりするんです.
まぁ、通常(normal)とツリー(tree)の二つしかないのですが、、、

比較をするために以下のモデルを使っています

また、これはCHEPさんの動画でも使われています!(今回の記事の内容はすべてこの動画に入っています...)

通常(normal)のサポートは言わずもがな、デフォルトで用意されてるサポート構造です.普通は写真のように、サポートが必要なところに垂直に作られるものです.とても有能です.

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では、本題のTree supportとはどんなものか.
Support → Support Structureを見ていただき、normalからtreeに変更してみると、こんな感じです.

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名前の通り、枝のように分かれて造形物をサポートしてくれています.それだけです.

ではこのサポート構造のメリットは何かを紹介していきましょう

Tree supportの利点

写真を見てもらってもわかる最も特徴的な点は、モデルとサポートが底面で干渉しない、ということです.
通常のサポートですと、サポートが必要な場所の直下にモデルが存在する場合、モデルに重ねてサポートを形成するため、どうしてもモデルの表面が荒れてしまいがちです.
しかし、Treeの場合は、ビルドプレートから幹を形成し、サポートが必要な場所に枝を伸ばしてモデルをサポートできるので、モデル全体の表面の仕上げが圧倒的に綺麗になります.

次の利点としては、すべてのサポートが一体であることです.(これはモデルの複雑さによって異なる場合がありますが、基本的には、一つの幹から枝を伸ばすようになっています.)
これによって、サポートの外しやすさが段違いになります!

最後の利点は、材料と印刷時間が短縮されるということです!通常のサポート構造よりも、材料を使わないようになっているらしいです.また、サポートとモデルとで行き来する時間も短縮できるので、全体的な印刷時間が短くなるということです!

実際には?

上に利点は書いたんですけど、実際のお話をしましょう.モデルと設定次第です!!!!!!!!!!

では、モデルは上記のモデルを使って、Supportの設定だけを変更して見てみましょう.(見づらいですが、ご容赦ください)

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私が0.1mm積層でよく使うnormal support(密度0%)ではこんな感じです.(サポートの印刷時間を省くため、よく密度を0%にして、モデルとの間にサポートの土台と屋根(Support Interface Density)を形成させています)
では、密度をそのままにtreeに変更すると、、、

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確かに、印刷時間が4分ほど短縮されていますね.その分材料も少ないですが、あまりにも効果が地味です...(こんなもんです)

では、サポート密度を少し上げてみましょう.20%です!!

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どうやら、密度が上がるほど、効果は大きくなるようです.
単純なモデルでは確かに、売り文句通りの結果が出ますね.

どのタイミングで使うのが良いのか

違うモデルでも写真を添付して見せたほうが分かりすいとは思いますが、記事も長くなってしまいますし、言語的に書いたほうが指標にもしやすいと思うので、どのタイミングでTree Supportを使うべきか、というのをお話しします.

モデル表面の上にサポート材があるとき
これは、特徴の一つでもある、表面仕上げの向上が期待できるのが理由です.Support Interfaceの底面を適用していない場合でも、そうでない場合も、モデル表面の上にさらにサポート材が適用されると、剥がすときにある程度表面が荒れてしまいます.ですので、こういった場合にはぜひ利用してください.

急斜面にサポート材が形成されてしまうとき
これは上記の部分に当てはまる部分もあるのですが、これは写真を見てもらったらよいと思います.

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こんな感じの斜面にサポート材が形成されてしまうと、当然、サポートのくせに安定しません.しかもモデルとサポートには剥がしやすいように空間があります.こういった場合には、モデルの形成角度を変更させるか、tree supportを適用させましょう.モデルによっては、normalでサポート材使用量より多くなってしまうので、時間と材料は節約できませんが、絶対にいい造形物が得られます.やりましょう.

モデルがキャラクターもの
よくTree Supportの使用が推奨されるのは、モデルがキャラクターものの場合ですね.私はキャラクターものを印刷したことはないですが、キャラクターの場合は、細かい凹凸や、体から腕が伸びていたり、基本的に複雑なモデルであることが多いです.こういった場合は、treeはとても相性がいいといわれています(もし、試されている方がいらっしゃいましたら是非tweetしてみてください!)

とりあえず、私がtreeを使用するかしないかで、最初に判断する内容です!
あとは、モデルの大きさ、印刷時間の長さ、材料の消費量の観点から、どっちがいいかを判断したり、設定を調整しています.

最後に

長くなってしまいましたが、どうでしたでしょうか?少しでも参考になれば幸いです.今回は実際に印刷する余裕がなかったのが残念ですが、次は印刷物込みで結果を言えたらいいなと思います.

もし質問や、試してほしいことなどあればお気軽に返信ください.Twitterもやっていますので、そちらのDMでも大丈夫です.

今回の記事は以上です.最後まで読んでいただいてありがとうございました!


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