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あざみ 8

いよいよ世の中はゴールデンウィーク

ゴールデンウィークに海外や国内旅行でワクワクする人

逆に休めずに悶々といている人

保育園が休園の為に子供を預けられず働くに働けない人の話なども聞く

人それぞれの思いで、この無法の期間を過ごすのだろう

僕はと言えば、暇な店を惰性で開けるという
いつもの日常…

今日も虚ろな目をしながらも格好だけでも店を開けている

生きていると云うことは、それなりに苦悩が伴うものだ

それでも生きていられるのは仄かに光る希望がどこかにあるからなのだろう

長い鬱状態で顔の表情がすっかり無表情になってしまった
気づけばボーッとして、まんじりともせずに一点を見つめている

それでも人が来たらば、ぎこちない笑いを作り
それなりに対応しているのはヒトとしての生きる為の本能あるいは術なのかもしれない

自分なりに模範的な生き方なるものを模索してきた
何が正しくて何が間違えていたのか?
その答えは恐らく生きているうちには得ることが出来ないのだろう

かといって死んでしまってから得たとしても仕方ないことなのだが

若い頃は年をおう毎に色んな悩みがひとつひとつ解決して行き仙人みたく何かを悟り
色んな意味が明白になっていくものだと思っていた

ところがそれは大きな間違いで
反って解決どころか混沌とした道をさ迷う事になる

無恥であることは最大の強みであるんだ

今、あの無恥で初で、今考えたらぞっとしない恥ずかしさでいっぱいの初期衝動的な行動をすることは出来ない

それは知識と言う何とも恨めしい生き物が、それを制御することに他ならない

時より知識は物事を動かす力さえも奪ってしまう

それが今の悲しい現実だし
諦めそのものであるし
長引く鬱の原因でもある

続く