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未来人 ー香川の未来がそこにあるー

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香川県の未来を切り拓く「人」に焦点をあて、取材しています。 各人が語る「理想の街」から、まちづくりのヒントを探る企画です。 創刊45年、発行部数46,000部のタウン情報誌「ナイ…
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#まちづくり

愚直に恩返しを 幸せ感じる街、高松へ

 総合建設業の谷口建設興業(高松市)は、香川県を中心に公共工事のほかマンション、工場、商業・福祉施設などを幅広く手掛ける。土地活用やログハウス「BESSの家」のフランチャイズなど他分野へも事業を展開してきた。  同社専務取締役の谷口雄紀さん(35)は、複数の法人と共同で立ち上げた農業生産法人「仏生山ファーム」の代表の顔を持ち、ことでん仏生山駅近くの香川県農業試験場跡地で農業を起点とした賑わいづくりに取り組む。その傍ら2021年に高松青年会議所の第61代理事長に就任した。

街に居場所と出番を にぎわう丸亀市へ

丸亀市は、香川県の海岸線側の中央部に位置し、約11万人が暮らす。古くから海上交通の要衝として、物資の集散や金刀比羅宮(こんぴらさん)の参道口として大いににぎわった。扇の勾配と呼ばれる美しい石垣を誇る丸亀城が市のシンボル。 その丸亀で官民連携のまちづくりをけん引しているのが、まちづくり会社HYAKUSYO代表の湯川致光さんだ。香川県職員時代から個人活動で丸亀に関与。通町商店街の活性化プロジェクトや今ある資産を活用して地域の課題解決を目指す「リノベーションまちづくり」を仕掛けた

街も仕事も自分たちでつくる 瀬戸内ワークスの原田佳南子さん

 香川県西部に位置し約6万人が暮らす三豊市は近年、観光地として注目を集めている。2019年は約45万人が日本のウユニ塩湖と呼ばれる「父母ケ浜」を訪れ、紫雲出山の桜は世界の絶景とたたえられた。瀬戸内ワークス代表の原田佳南子さんは18年に単身三豊に移住し、讃岐うどん作りが体験できる宿泊施設「UDON HOUSE」を開業した。今年に入り、地域で働きたい人の仮住まいとなるシェアハウス「GATE」をオープンさせるなど、人材の呼び込みに挑戦している。新型コロナウイルスの影響で訪日外国人客

街に自由と寛容を 多様性が生む魅力 ことでん代表、真鍋康正さん

ナイスタウン出版は来年、設立から45周年を迎えるのを機に社名をナイスタウンに変更する。「若者文化をもっと楽しく、活気あふれる街をつくろう」という創業の理念に立ち返り、香川県で活躍する人に「理想の街」を問う連載企画を始めた。聞き手は、地域交流会「テラロック」を主宰する寺西康博。初回に登場した、ことでんグループ代表の真鍋康正さんは、異なる価値観を認め合い多様な人々が行き交う「自由」をキーワードに、魅力的な街の姿を語ってくれた。 ▽自由を運ぶ 寺西 「真鍋さんが考える『いい街』と