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未来人 ー香川の未来がそこにあるー

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香川県の未来を切り拓く「人」に焦点をあて、取材しています。 各人が語る「理想の街」から、まちづくりのヒントを探る企画です。 創刊45年、発行部数46,000部のタウン情報誌「ナイ…
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2021年3月の記事一覧

クリエイティブの価値を高める 多様な創造性が集まる街へ

高松市牟礼町でデザイン事務所を経営する村上モリローさんは、クリエイティブ(広告、PR、ブランディングなど)の力をまちづくりに活かそうと取り組んでいる。25歳で帰ってきた香川県は、クリエイターとして生きていくには過酷な環境だった。今でも景気や企業業績が悪くなると真っ先に削られるのは広告宣伝費。「誰も変えようとしないなら自分が変えるしかない」とやむにやまれず動き、商品やイベントを通じてクリエイティブの価値を発信し続けている。広告代理店だけに依存しない、地方のデザイン事務所としては

少数者が溶け込める街に 意識の壁なくし自然体で

観音寺市で福祉事業を営む毛利公一さんは、障害者を含むマイノリティー(社会的少数派)の人たちが心地よく暮らせるまちづくりに挑んでいる。23歳の時、不慮の事故で首から下を動かせなくなった。身体の自由を失い、障害者に向けられる同情を含んだ視線に気付く。一方、留学で訪れた米国は自分が車いすに乗っていることを忘れるほど周囲の態度が自然だった。「障害者に抱くマイナスのイメージこそが障害者をつくる」。意識の壁を取り払い、誰もが自由に生き方を選べる社会の構築を目指す毛利さんに理想の街を聞いた