テラス手帖だより#8 自分の「好き」に正直になる
こんにちは、テラス手帖です。
早いもので、明日から9月です。
すでに来年の手帳が出回り始め、今の環境に合う手帳を探している方も多いのではないでしょうか。
更新の都合上、「テラス手帖だより」は今号から月末のお届けとなります。
7月中の更新休止期間の話もします。よろしければお付き合いください。
7~8月の振り返り
○7月
テラス手帖だより#7のアップ以外、更新休止していました。
○8月
今月は記事を3本アップしました。
一つひとつの記事のボリュームはあったと思います。
休み中のこと
7月にお話しした通り、心労のため頭が冴えない日が続き、ひと月ほど更新をお休みしていました。
個人のnoteはマイペースに続けていましたが、テラス手帖側としてはTwitterの閲覧もしばらく止めていました。
8月の更新再開に向け、取り組んだことは大まかに2つです。
①意図的に何もしない、SNSから距離を取る…オランダ発のリラックス法「ニクセン」
数年前に、デンマーク由来の暮らしかた「ヒュッゲ」が流行しました。
「ヒュッゲ」は家にこもる、または自然の中に身を置き、気の置けない人たちとのんびり過ごす暮らしとして広まりました。
一方「ニクセン」は、オランダ語で「何もしない」こと。
更新休止を決めた私は、せわしない心の動きに翻弄されていたのでしょう。時折何もしたくない、と机の椅子なりソファにもたれかかっていた気がします。
そんなとき見つけたのがある書籍でした。
オランダ在住のフリーランスライター・山本直子さんの著書「週末は、Niksen。」
「仕事に家事に育児にいそがしい現代社会で、何もしないなんて」と思われる方もいるかもしれません。
本書では「5分だけでもボーっとする」「交通機関での移動中にスマホを見るのをやめ、外の景色を見る」など、日常の合間にできる方法とその効能を紹介しています。
読んで最もためになったのは、スマホ依存にまつわる話でした。
まず、多くの方が悩むであろう「いいね」「スキ」について。
SNSは膨大な情報のショッピングモールです。
所狭しと誰かのツイートや写真が並んでいます。
読むか読まないか、いいねを押すか押さないか。日々無数の選択をしている。
さらに自分の投稿に向けられた「いいね」「スキ」に一喜一憂する。
SNSは根本的に「疲れる」仕様になっているのです。noteでも変わりません。
ですが一喜一憂しても、引用文の通り「ああ、ドーパミンのせいだな。ちょっとSNSから離れよう」と自覚するだけで、心の負担はかなり違います。
私はこの節を読んで、「いいね」「スキ」を客観的にとらえ、「自分が伝えたいこと」に注力できるようになりました。
また、脳疲労のしくみについても分かりやすく説明されていました。
※デフォルト・モード・ネットワーク…ボーッとしているときの脳の活動。脳が記憶の断片をつなぎ合わせたり、情報を整理したりするのに役立つ。
常にスマホをチェックしていると、知らない間にストレスが続いています。
ストレスホルモンの濃度の高まりは以下の症状の原因と考えられています。
・判断力が鈍る
・感情のコントロールが効かなくなる
・やる気がなくなる
アイデアをひらめいたり、何かを深く考える際「デフォルト・モード・ネットワーク」の状態が望ましいのは言うまでもありません。
更新休止前、私は新しいものにハマり、スマホを見ている時間が長くなっていました。
しくみと原因が分かって以来、SNSを見る時間はなるべく短く、頻度もかなり減らしています。
特に7月は、時間のあるときにハワイアンミュージックをかけながら休憩する、読書する、考えていることをノートに書く……といった試みをしていました。
その甲斐あって、テラス手帖の新しいネタをひらめいたり、前々からイメージしていたヘッダーの写真を撮り下ろしたり、パフォーマンスが回復したのです。
②より伝わる発信を目指して…UXライターの著書を読む
私は文章術の本を定期的に読んでいます。
以前「書く習慣」のいしかわゆきさんがTwitterで紹介していた書籍を読んでみました。
いまどきなタイトルです。
その分、「思うほど読まれない」時代に合わせた文章術が詰まっていました。
テラス手帖のメインはこのWebマガジン(note)です。
一方Twitterは記事を広めるための役割が大きいものの、記事にするまでもない、個人的な思いや小ネタも盛り込みたい。
定期的に悩むのがTwitterでの発信でもあります。
本書では色んな書籍で目にする「結論から先に書く」はもちろん、Twitterで「一瞬で視認できる文章」の大切さを説いています。
読み手が受け取りやすい文章について色々考えさせられました。
もうひとつ勉強になったのが、後半の「UXライティングに学ぶ読み手ファースト」です。
たとえば、iPhoneの「上にスワイプしてロック解除」はUXライティングです。
対し、noteの「つくる、つながる、とどける。」はコピーライティング。コピーライターの方が手がける文章です。
両者の違いで分かりやすいのは「記憶に残す/残さない」こと。
iPhoneのロック解除の文章を覚えている方はまずいないと思います。ですが製品の利用中に必要不可欠な文章です。
本書ではUXライティングを応用した「読み手側の言葉を使う」方法も書かれています。私もある部分に取り入れました。
ほか、意図的な「何もしない」や勉強以外にも、細かいテコ入れを更新再開前後にしました。
テラス手帖も自分自身も見直せたので、とても有意義な更新休止になりました。
自分の「好き」に正直になる
徐々に2023年の手帳の情報解禁が始まり、私も今後の手帳の使い方をじっくり考えました。
手帳好きの方はやはり、ほかの方の使い方も気になるはずです。
私も手持ちの手帳本やムック、特集を読み返したり、手帳関連のYouTubeを観る頻度が増えました。
その際2名ほど特定の方が気になり、なぜ気になるのかじっくり考えてみました。
うち、ひとりは書き込みが多い上に、シールやマステでページを可愛くしている方。
もうひとりは独自の考え方に基づき手帳を使っていて、のびのび書かれている方です。
共通していたのは、「こういうページを作るのが好き!」「こういう手帳の書き方が楽しい!」という気持ちが紙面から伝わってくることでした。
私自身も、元々は手帳のページにコラージュする「手帳デコ」が好きです。
ですがテラス手帖は、あまり手帳を使うのに慣れていない方や、自分なりの使い方を確立していない方に重きを置いています。
個人的に、そういった方はInstagramにアップされているような「手帳デコ」をあまり好まないと思っています。
なので記事でも推奨せず、たまにTwitterで「こんなこともやってます」程度の投稿をしていました。
しかし、前述の方々の記事を何度か読み返したり、SNSやYouTubeを拝見するうちに、「好き」を存分に発揮している方々の熱量に惹かれている自分がいました。
今はリアルな身の回りだけでなく、ネットからもさまざまな意見が見られるようになりました。
そのため、自分とほかの人の「好き」が一致しないときの疎外感がより強まった気がします。
人の目やウケを気にして、自分の「好き」を発揮できないのは、はっきり言って馬鹿らしい。
もっと自分の「好き」に正直になっていい。
そう思えたからこそ、手軽に手帳を可愛くできること、その楽しさを伝えたくて最新の記事を書けました。
おわりに…手帳の記事を充実させたい
更新を再開して、変わらず見てくださる方、新しく見に来てくださる方の存在に安堵と感謝を覚えました。ありがとうございます。
テラス手帖はずっと手帳の記事が少ないのが気がかりでした。
立ち上げた当初「手帳がメイン、文房具はサブメイン」と決めたのに、書きやすい文房具の記事が増えていくジレンマを抱えていました。
手帳シーズンではない時期に更新してきたので、仕方なかったのかもしれません。
毎年秋は各メーカーから手帳が順次発売されます。
雑誌の手帳特集を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。
それに伴い、テラス手帖でもしばらく手帳関連の記事に力を入れていきます。
ノウハウはもちろん、私物の手帳のことも記事にできればと考えています。
予定しているのは主に以下のラインナップです。
今号はいつもより長くなってしまいました。
お読みいただき、ありがとうございました。
今後も手帳・文房具を楽しく使うための記事を予定しています。
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