1年の重さを知らない人へ
緊急事態宣言が出るということで、大学の授業がまたオンラインになった。
と言っても私は四年生でそこまで授業もなく、もともとキャンパスには研究会の活動の時だけ行っていた。
それでも、久しぶりのキャンパスは懐かしく、とても楽しかった。
学校内のカフェの店員さんは私が入学した日(それ以前から)ずっと変わらず、私の注文を笑顔で聞いてくれた。あの店員さんにもまた会えなくなってしまった。
そして私のサークルの後輩たち。私はもうサークルを引退した身なので、キャンパスに行けなくなってもそれほど困ることはない。ただ少し残念なだけだ。
しかし後輩たちは…
1年間満足に活動できず、未だに馴染めないまま先輩になってしまった2年生。なんとかサークルを存続させようと必死に頑張ってきた3年生。初めてのサークルを楽しみにしていた1年生…
サークル活動というものが1年間満足にできないということは、そのサークルの存続すら危ぶまれるということだ。サークルなんて別に潰れてしまってもいいと思ってる方も多いだろうが、それはこれまで卒業していった先輩たちの居場所や懐かしい思い出を奪うことでもある。
1年間というのは、期限つきの人生を送っている人にとってはあまりにも長い。
学生、スポーツ選手、期限付きの夢を持っていた人、、、想像するだけで胸しめつけられる。
緊急事態宣言が出るのも分かるが、あまりにも日々を勝手に奪いすぎではないか。
それも、私はそれが新型コロナウイルスによって奪われたとは思えない。
以前のような日常を送れないのは仕方ないが、多くの機会、生活、楽しみが判断ミスによって奪われてはいないだろうか。そんな風に疑問を呈してしまいたくなるくらいには、私もこの生活に疲れてしまった。
それでも、また友達と笑ってキャンパスで勉強ができることを、先輩や後輩と楽しくサークルができることを願って、ただ今は諦めるしかないのだろう。
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