2023春分 混沌の話
2023.3.21 6:25
太陽は天の赤道と重なり、春分となる。
*ホロスコープは子午線のある135度、国産みの島淡路島で出しています。
占星術では春分図は特別なもので、来年の春分までの1年の様子を表すとされる。
22日は牡羊座新月、24日には15年ぶりに冥王星が山羊座から水瓶座へ動く。星の世界は慌ただしい。
12ハウスに天体が集まる春分図を見て、混沌の話を思い出した。
昔、混沌というのっぺらぼうのような人?がいた。混沌にとてもお世話になった旅人が、お礼にと混沌の顔に1日にひとつずつ、目、耳、鼻、口のような7つの穴を開けた。全ての穴が空いた日に混沌は死んでしまった。
こんな話である。
詳しい解説などは上のリンクに詳しく書いてあるので時間があればぜひご一読を。
魚座は混沌-カオスと称されることがある。現代占星術では12ハウスと魚座の象意はリンクするので、今回の春分図はカオスが強調されているということになる。
だが太陽が入る牡羊座は、生まれる前の母の胎内で全てが満たされている場所(魚座)からの離脱をあらわす。全体からの離脱。全から個へ。いいも悪いも全てがある場所から生まれ落ちる、ひとひらの欠片が私たち個であると知っているのが牡羊座という星座なのかもしれない。
混沌の話に戻るが、目耳鼻口は仏教でいうところの「六根」に含まれる。
*六根については写真とリンクを参照ください。
先の話の混沌は目耳鼻口のようなものができて、六根が生じ死んでしまった。六根は人を惑わすのかもしれない。目耳鼻口からの刺激は身体と意識を本来の在り方とは違う方向へと導くことがある。
だからこそ禅では坐るのだが、この春分から一年、目耳鼻口がある私たちも六根に惑わされず、昔話の混沌のように自分の感覚を頼りにカオスな世界を渡り歩いていければと思う。