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#1884 ラーニングダイバーシティの胎動

今回は、村中直人氏の『ラーニングダイバーシティの夜明け』からの学びを整理していく。


・ラーニングダイバーシティ:「いつ」「どこで」「なにを」「どのように」学ぶかの多様性を尊重する

・学校教育に存在する問題は、「属人的問題」ではなく、「構造的問題」である。

・不登校の原因として、「学びの問題」が増えてきている。

・「何を学んだか」よりも、「どのように学んだか」が重要となる。

・「知識・技能」よりも、「学び方を学ぶこと」が重要となる。
 →生涯、学び続けることが求められる。

・発達障害圏の子どもの大多数が、「勉強が苦手な状態」だと推測できる。
 →教育ニーズが高い。

・学び方を学べていない、絶対的な方法を強制されて失敗する。
 → 勉強を諦める。

・「一斉指導を強制される通常級」か「要求水準が低い特別支援級」かの二者択一を迫られる。

・「学ぶ」という行為は多数の認知的なスキルの集合体なので、できない理由は人によって異なる。
 →学び方の工夫によって学びが促進される。

・画一的な学び方を強要されることで、発達障害圏の子どもの学習の問題は顕在化してしまう。→「できない子ども」とされてしまう。

・学び方の正解を教えるのではなく、自分自身の学び方を試行錯誤しながら学んでいける環境をつくる。

・学びの機会に関するオンラインとオフラインの有機的な融合

・年齢と学習コンテンツの切り離し:学習コンテンツの無学年化

・一律一斉授業からの脱却:デジタル機器を活用しながら自律的に学ぶ

・多様な学びの機会を保障することで、事実上「不登校」という概念が消失する。

・学習進度や習熟度だけでなく、学び方についても個に合わせた学び(アダプティブラーニング)を進める。

・正しい学び方に個を合わせるのではなく、個に学び方を合わせる。

・「全員にとって最適な学び方が存在する」という素朴理論は間違っている。

・情報処理のあり方は正規分布して存在するため、正しい学び方を規定するほど合わない子どもが増加する。

・認知機能パラメーターには、個人によって必ずばらつきがある。

・認知機能トレーニングの効果は科学的エビデンスに乏しい。
 →子どもの情報処理メカニズムの特性に合った学び方を提示し、サポートする。

・積極的不登校のススメ ※ホームスクーリング

・学校を「地域の学びにおけるセンター的役割」にする。

・発達障害圏の子どもが増えている現状として、子どもたちが多様化したのではなく、これまで「多様性をないものにしてきた」せいである。

・学びの多様性を尊重することが、子どもに求める「あるべき姿」を柔軟にする。

・理念、目的意識、目指す子ども像を明確にする。

・多様な学び方が尊重されることで、子どもの心理的安全性が保たれる。
 ※教師は叱らないし、大声で指示しない。

・自己決定を尊重するために、選択肢を豊富にする。

・子どもたちを甘やかしているのではなく、真に厳しい対応を求めている。

・権力勾配を緩やかにする。 ※複数担任制、全員担任制

・ニューロユニバーサリティではなく、ニューロダイバーシティの人間観をもつ。

・ニューロダイバーシティの視点で捉えると、「正常な学び方」というものは存在しない。
 →それぞれの学び手が自分に合った学び方を追求する。

・表面上は似ている「読字の困難さ」も、背景にある原因とメカニズムには個人差がある。 ※他の学習障害も同様である。

・「異常な学び手」を「正常な学び手」から弁別する指標を特定することは、(要因が多すぎて)できない。

・学習だけに障害が適用され、囲碁や乗馬には障害が適用されないという矛盾が存在する。

・教育現場には「ニューロユニバーサリティ」の考え方が根深く存在する。

・「相手の立場になって考えること」はニューロユニバーサリティの考え方である。

・「レンガモデル」では、違いが劣性・欠如として捉えられる。
 →優劣の物差しが促進される、学習障害が生まれる。

・それぞれ違うペースで違うことをしていれば、他者と比較することができなくなる。
 →優劣の眼差しがなくなる。

・「石垣モデル」こそが、ラーニングダイバーシティを実現する。
 ※子どもは「自然石」でできている。

・合理的配慮はアコモデーションなので、合理的「調整」と訳すべきである。

・「自分で決める」「親が教えない」を大切にする。


以上が書籍からの学びである。
ラーニングダイバーシティの実現を進めていきたい。

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