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#573 強化と弱化
人間の行動には理由がある。
先行事象により、行動が促され、それに続く後続事象により、その行動が強化されたり、弱化されたりする。
先行事象というのは、行動を起こす「きっかけ」や「環境」のことである。
後続事象というのは、第三者が行動を起こす人に行う「賞賛」や「叱責」のことである。※第三者が関係しない場合もある
この後続事象を変えることで、行動を変えることができる。
強化というのは、その行動が強められ、また同じシチュエーションになったとき、その行動を繰り返すように習慣化されることである。
逆に、弱化というのは、その行動が弱められ、同じシチュエーションになっても、その行動が繰り返されないように習慣化されることである。
つまり、後続事象を変化させることで、当該行動を強化したり、弱化したりすることができる。
そして、強化と弱化には、それぞれに「正」と「負」がある。
「正」というのは、何かをプラスする、与えることである。
「負」というのは、何かをマイナスする、取り除くことである。
「正の強化」とは、何かを与えることで、当該行動を強化することである。
子どもの良い行動を賞賛することにより、その行動が習慣化する場合が、これに当たる。
「負の強化」とは、何かを取り除くことで、当該行動を強化することである。
ゴミを出して臭いが取り除かれることにより、ゴミ出しが習慣化する場合が、これに当たる。
「正の弱化」とは、何かを与えることで、当該行動を弱化することである。
子どもの悪い行動を叱責することにより、その行動がなくなる場合が、これに当たる。
「負の弱化」とは、何かを取り除くことで、当該行動を弱化することである。
学校の帰り道の花屋がなくなったので、その道を通らなくなった場合が、これに当たる。
以上の4パターンが存在する。
大切なことは、まず子どもの行動が「適切か・不適切か」を判断することである。
次に「強化すべきか・弱化すべきか」を考え、適切な行動であれば「強化」し、不適切な行動であれば「弱化」するのである。
最後に強化する場合も、弱化する場合も、「与えるのか・取り除くのか」を考え、教育活動を展開する。
これを繰り変えせば、子どもの行動は変わっていくのである。
適切な行動は増え、不適切な行動は減っていくのである。
この学問を「応用行動分析学」という。
ぜひこれを教育活動に生かしていきたい。
では。