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#1625 学級会スタイルの授業

学級活動(1)では、クラスの問題点の解決やさらなる学級の風土づくりのため、学級会が開かれる。

学級会の仕切りは、基本的に司会役である子どもが進める。

つまり、教師の出番はほとんどない。

それは、学級会においては、「絶対的な正解」は存在しないからである。

子どもたちが合意形成した意見なのであれば、それが「納得解」となる。

なので、教師には「決定権」がないのである。

だからこそ、話し合いの主導権を子どもたちに委ねることができるのだ。

しかし、それが「教科学習」になると、話が違ってくる。

教科学習には、明確な指導目標があるし、教科書もある。

子どもたちに身に付けさせるべき目標が明確に存在するのだ。

なので、話し合いの進行は「教師」が行うことになる。

教師が教室の前に立ち、話し合いを仕切る。

教師に「決定権」があると思っているからだ。

しかし、本当にそれでよいのだろうか?

教科学習の授業において、「絶対的な正解」などあるのだろうか?

目標を達成さえすれば、その話し合いのプロセスの舵取りは「教師」でなくとも、「子どもたち」に委ねてもよいのではないだろうか?

そこで考えられるアプローチが、「学級会スタイルの授業」である。

「学級会」のように、子どもが司会役となり、教科学習の授業を進めていく。

司会役の子どもには「導入」「展開」「終末」の流れを伝えておく。

学習の方向性は「問い」で示すことを重視させる。

「発問」ではなく、「指示」を基本の流れとする。

終末における「まとめ」「振り返り」の方法を指導しておく。

このような事前指導をしておくことで、教科学習においても、学級会スタイルの授業を展開していくことができる。

「授業の流れ」をルーティーン化することで、学習の見通しをもって進めていくことができる。

そして、子ども主体の「学級会スタイルの授業」であっても、学習内容の理解(目標の達成)に至ればそれで十分なのである。

教師は、授業が成立するよう、子どもたちを支援する側に回ればよいのだ。

以上の学級会スタイルの授業は、実現がかなり難しいだろう。

しかし、実際に学級会の経験を積んでいけば、子どもたちは教科学習にも応用していくことができる。

ぜひ、教科学習においても、学級会スタイルの授業を実現していきたい。

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