#275 タキソノミーの誤謬
ブルームのタキソノミーは有名である。
①記憶 ②理解 ③適応 ④分析 ⑤評価 ⑥創造 のピラミッドである。
しかしこれは、理想的な学習過程を下から上に配列したわけではない。
『「記憶」が先にあって、それが達成されたら次に「理解」、次は「適応」、最終的に「創造」に行き着く』という考えは誤解である。
もしそうなら、「創造」は学習の最終段階に行かなければ不可能であるということになってしまう。
そうではなく、各段階のレベルの高さを示しているだけである。
重要なのは、「下の層」と「上の層」を同時に満たすような学習設計をすることなのだ。
「記憶」+「評価」
「理解」+「創造」
のように複数の認知段階を含む学習を構想する。
そうすることで、複数の能力を同時に獲得することができるのである。
そのため単元構想のヒントになるのは「パフォーマンス課題」である。
これを生かし、より高度な能力を獲得できる学習過程を組んでいくようにしたい。
では。