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#1714 机間指導の原理・原則
今回は、浦元康氏の『机間指導』からの学びを整理していく。
・子どもを「みる」4ステップ
➀見る:全体を見渡す
②視る:事実を捉える
③観る:子どもの内面を読み取る
④診る:フィードバックをする
・見るポイント:全体を見渡し、取り組めない子どもが1/3いたら
➀全体指導をする
②教師の近くに呼び、グループ指導をする
・視るポイント
➀表情
②手(鉛筆をもっているか)
③足(つま先)
④文字
・観るポイント
➀粘り強く取り組むことができるか(学びのエンジン)
②解決方法の見通しをもつことができるか(学びのマップ)
・子どもの状態の4分類
➀自己調整型(どちらもある)
②自己完結型(学びのマップのみ)
③空回り型(学びのエンジンのみ)
④八方塞がり型(どちらもない)
・診るポイント
➀補完 ②修正 ③探究 ④刺激 ⑤励まし
・学びのエンジンの種類
➀外発的動機づけ ②内発的動機づけ
・内発的動機づけを高める8つの感
(1)必要感
①相手意識(だれに) ②内容意識(何を) ③方法意識(どのように)
(2)安心感
①心理的安全性 ②明確な指示
(3)達成感
①受容 ②積み上げ
(4)一体感
①学びの連続性 ②学びの発展性
(5)安定感
①学習方法を教える
(6)自己効力感
①成功体験 ②代理体験
(7)自己決定感
①選択の自由度
(8)有用感
①実生活との関連 ②興味関心との関連
・学びのマップの効果
➀子どもの学習状況を修正する
②課題解決の見通しをもたせる
→ポイントは教科等特有の「見方・考え方」
・見方・考え方
➀見方:各教科の視点
②考え方:解決方法、思考スキル
→「見方・考え方」に沿った個別指導をする。
→子どもが「学びのマップ」をもてるようになる。
・体育の見方・考え方の例
➀する(動作):提案する
②みる(観察・分析):視点を提供する
③支える(協力・サポート):一体感をもたせる
④知る(知識・理解):アドバイスする
・個に応じた机間指導
(1)説明(補完)
①階層的な説明 ②視覚的な説明 ③言葉を言い換える説明
(2)指示(修正)
①指さし確認 ②書き出しを指定する ③時間の設定 ④数字を入れる
(3)問いかけ(探究)
①クローズドorオープン ②気持ちを問いかける
(4)ゆさぶり(刺激)
①仮定 ②立場を変える ③強気 ④疑い ⑤時間
(5)励まし(鼓舞)
①驚く ②大げさ ③つぶやき ④ラベリング
⑤はじめて ⑥疑い ⑦期待 ⑧思い出し
・子ども同士の考えをつなげるための仮想モデル
➀考えを示すことができない子ども
②同じ考えをもっている子ども
③異なる考えをもっている子ども
④アイデア性のある考えをもっている子ども
・子ども同士の考えをつなぐことによる機能
➀意見を強化する
②意見を対立させる
③新しい考えを発見させる
④意見を再構成(創造)させる
以上が書籍からの学びである。
学習者主体の授業が主流になっている現在、机間指導の原理・原則を知ることは教師に必要不可欠なことである。
子どもたちが中心になって活動・学習を進めている間、教師である自分は上記のことを意識して、机間指導をするようにしていきたい。