#1910 正解を知りたがる若者
最近、シュン先生のSNSの発信で、ある記事が紹介されていた。
以下の記事である。
https://blog.tinect.jp/?p=77189
「まさに、その通りだ」と思ったので、私も記事にしていく。
この記事では、最近の若者は「すぐに答えを知りたがる」「正解にたどり着くために、自分の頭で考え、試行錯誤しようとしない」という世間の風潮は間違っていると看破している。
「すぐに答えを知りたがる」「試行錯誤しようとしない」という指摘は、半分は的を得ているのだが、本質はそこではない。
最近の若者は、「正解を探すまでの過程」ではなく、「正解を見つけたあと」に試行錯誤をするのである。
上の世代の人たちは、今のようにインターネットが整備されておらず、情報は自らの手で獲得せざるを得なかった。
簡単に答えを獲得することができない時代だったので、正解を探すまでの過程で試行錯誤することは自然なことだったのだ。
しかし、現代は「情報化社会」と呼ばれ、情報はいつでもどこでも誰でも手に入れることができる時代となった。
そんな情報化社会が当たり前の若者たちは、正解をいち早く獲得し、それを活用しながら問題解決につなげていくスタイルなのである。
この記事でも、「ゲームの攻略法」が例示されていた。
まさに、最近の若者たちはインターネットで共有される「攻略法」を知り、「メインストーリー」をいち早くクリアし、そのあとの「やりこみ要素」に時間を費やすのである。
これは、仕事のやり方でも同様である。
若者は、「正解」「ハウツー」をとりあえず知りたいのである。
試行錯誤して、「ハウツー」を導く時間はもったいないのである。
だって、世の中には「ハウツー」がいくらでも転がっているのだから。
なので、世の中で紹介されている「ハウツー」をいち早く取り込み、それを使って試行錯誤をしていきたいのである。
だからこそ、(私を含めた?)最近の若い教師は、「ハウツー本」に喰いつく傾向があるのだ。
理論書や哲学書などの「小難しい本」で、いろいろ試行錯誤するのは得意ではないのだ。
手っ取り早く、誰かの「ハウツー」という情報を知り、それを活用しながら試行錯誤していくのが若者のスタイルなのである。
大切なことは、「昔のスタイル」と「若者のスタイル」のどちらがよいか、という議論ではない。
どちらかに偏ることなく、どちらのスタイルも重視していくべきなのである。