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#1896 二項対立の奥にあるもの
今回は、渡辺道治氏&古舘良純氏の著書『教育で語られがちなこと その奥にあるもの』からの学びを整理する。
論争1 学級目標は必要か
・学年フィロソフィ
➀個が立つために「目的」を語る(賢く&かっこよく)
②目標は個人それぞれでつくればよい
③学級フィロソフィ・存在意義などを見出していく
・象徴界の機能不全から抜け出す
④言葉の力が弱まっている
⑤学級目標を北極星にし、言葉を伝えていく
論争2 学級がうまくいくとは何か
・苦難を突き抜けて歓喜に至れ
➀「点」ではなく「線」で考える
・自転車を乗りこなすように
②「不安定」の中にこそ「安定」がある
論争3 働き方改革はどうすればよいか
・優勝することすら目標である
➀学校の教育目標を吟味・修正する
②フィールドを整地する
・職員室の「超一流」を目指す
③「環境」をも利用する超一流を目指す
論争4 教育実践追試の罠
・真の「オリジナル」など存在しない
➀追試するためには基礎体力・基礎技術が要る
②子どものためなら実践を真似したっていい
・「ファーストタッチ」で決まる
③守破離の「守」を徹底する
④真似るだけではなく、「子どもがどうなったか」を重視する
⑤授業はファーストタッチ(一言目)で全てが決まる
論争5 教える教えない論争
・教えることの責任から逃げない
➀まずは「理想」と「心」を定める(覚悟・責任・決意)
・「教える・育てる」で教育なのだから
②コミュニケーションが肝である
③「何のために教えるか」「どう育てるか」をセットにする
論争6 叱る叱らない論争
・叱ることの責任から逃げない
➀子どもが育つのであればどちらでも構わない
②教師の立ち姿や存在感を磨く
③教師と子どもとの関係性が重要である
・誰に叱られたか
④教師としての基礎体力を磨く
論争7 「めあて」は必要なのか
・腹の言葉で行先を語り続けること
➀やっていること・学んでいることの価値・意味・目的を語る
②「勉強ではなく人生である」と教える
③「めあてを書くこと」ありきだと創造性が失われる
・海の壮大さや無限の夢を語れ
④腹の言葉で語る、教師が元気である、夢をもつ
論争8 教科書をどう使うか
・割合を加減せよ
➀教科によって、教科書を活用する割合を加減する
②教科書を楽しむ方法と時間を渡す
③「人は心を動かしたい生き物」である
→教えている側の心が動いていなければならない
・教科書に踊らされるな、教科書を踊らせろ
④教科書という車を動かすためには、教師の言葉かけという油が要る
論争9 黄金の3日間はどうすればよいか
・出会いの刹那の数秒間
➀「毎日の授業が一番楽しい」と思わせる
②やりきっていないのに、途中であきらめない
③能力×熱意×考え方
・黄金の200日にすればいい
④「子ども不在」ではなく、子どものためにやりきる
⑤「頭でっかち」ではなく、「心でっかち」になる
論争10 夏季休暇中に何をすべきか
・シンプルに、良い原因を積み重ねる
➀そこに至るための準備や積み重ねが「自信」につながる
・学校のことを考えないと学校のことは変わらない
②休み中も、自分のもつ「子どもたち」と「教室」に向き合う
論争11 教師としてのブレイクスルーはあるのか
・スランプの脱し方を覚える
➀技と知識が足りないor心が整っていない
・艱難、汝を玉にす
②逆境が人を強くする
論争12 教師としてのライフコースについて
・自分の心の癖を知ること
➀現状に満足せず、挑み続ける
②世の中は「人喜ばせ合戦」である
→人を喜ばせた分だけ、幸せになれる
・いつだって今が一番若い
③若い=前途が長い
論争13 不透明で不確実な世界
・すべての悩みの種とは
➀悩みの根源である「言葉が届かない」を改善する
→意識して言葉を磨く(声色、目線、立ち位置、チューニング)
・錨を下ろす
②まずは自分の現在地を把握する
③軸足を定めて、一点突破で努力する
以上が書籍からの学びである。
二項対立に陥ったり、ハウツーを鵜呑みしたりしがちな昨今の教育界だが、改めて教師としての「哲学」「マインドセット」「観」をもつことの重要性を再認識することができた。
今後の自分の「教育観」を形成する際のヒントにしていきたい。