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#21.カラオケの点数85点から95点にひき上げた70代男性の生徒さんの変化❣️

平日の午前中に毎日「カラオケまねきねこ」で20曲ほど歌っておられるSさん。
お仕事をリタイヤしてから、歌を趣味にしようと始めたカラオケ。点数が上がらないので、歌の先生についたのですが、なかなか上手くならず、ボイストレーナー3人目となったのが私でした。

生え抜きショークラブ現役歌手、平山てりです。

Sさんは、毎日20曲を2〜3回づつ歌って、点数や評価のデータをDAMからダウンロードし、Excelでデータを打ち込みグラフを作っておられます。まずそこに感動しました‼️
1ヶ月の平均点、1年の平均点などがすぐでてきます。

しかし、声が酷い。潰れた歪んだ声。ただ、力を入れて大きい声を出し続けて、点数を稼ぐという具合でした。音程も、メロディから外れていることも多々ありました。加えて、歌詞の所々に濁点がついてしまうのです。
例えば、レパートリーの一つの千曲川の歌詞。
「水の流れに 花びらを
そっと浮かべて 泣いた人」
この美しい歌詞が
「水の流れに 花びらを
そっどうがべーで 泣いだひど」となってしまうのです。

そんな声にも関わらず、点数は80〜90点ほど取れていました。

まずは「人間が聞いて心地よい声に変えていくことを目標にしましょう」と伝えました。

前のボイストレーナーさんは男性のオペラ歌手。「まず2年は力を抜くことだけやりましょう」と言われ続けましたが、力を抜くことはとうとう叶わなかったそうです。
私は、Sさんの心意気に感動したので、絶対に諦めずに良い声になっていただこうと決めました❣️😊

まずは、圧力釜呼吸を、徹底的にお教えしました。
ですがこの時、腰痛の手術を控えており、圧力釜を実感するエクササイズはほとんどできず、基本の呼吸とストレッチのみやっていました。
手術が済んで、まっすぐにならなかった背骨が、少しづつ真っ直ぐになっていき、今では前より真っ直ぐに立てるよになりました。
すると、腰が痛かった頃の、顎が出ていた姿勢から、顎をひいた真っ直ぐの姿勢に!そうしたらなんと音程が良くなったのです!これにはびっくりしました。
聞くと、発声をする時、私の声しか聞こえなかったのが、今はピアノの音も聞こえるというのです。姿勢が、耳に及ぼす影響がこんなにもあることを、改めて実感させていただきました。
特に70代の生徒さんには、姿勢をいつもチェックするようにしています。

今Sさんは、圧力釜呼吸と、圧力釜アタック(別の回で解説いたします)をやるようにしています。
この二つの方法で、喉声から、腹式呼吸の声になって来ました。2年ほどたつと、かなりお腹を使えるようになってきたと、ご本人も、実感されています。声も変わって来ました‼️

声と圧力釜がつながってくると、声の音量がさらに出ます。ですが、前みたいに力を入れなくても、声は大きく出るんだ!ということを、だんだん理解して頂けるようになりました。録音する事をお勧めして、やっと実感して頂けました😅
そうして、顎、首、上半身の力が、だんだん抜けてきたのです。120%の力が90%まで抜けてきました。でもまだもうちょいですね。

次に、口をしっかり開けるエクササイズを加えました。
一人暮らしの上、カラオケ屋さんのスタッフさんと受け答えでお話する程度なので、声自体、あまり出しておられません。そのせいで、顔の筋肉が動きづらく、小さめの「え」の口のまま力を加えて、ずっと歌っておられました。
それを、縦にあけること、横に開く口を大袈裟にやっていただくようにしていきました。
今では、濁点がつく事がかなり、少なくなって来ました。口の力が抜けて言葉も聞こえてくるようになりました。言葉が伝わる、人間に伝わる歌!になってきたというわけです。

もし、あなたの声が酷い声でも諦めないでください!原因をつきとめれば、きっと良くなるはずです。ボイトレはご自分の本当の声を探す大冒険なのです‼️