サラスワティーの夢
南インド・オーロヴィル編-9
その後、深夜の思索の森フェスティバル(?)の夜を越えたオーロヴィル滞在の最終日。
再びDreamer’s cafeに行き、バス君に会えれば直接帰国の別れの挨拶ができるかもしれない…と思い(彼はスマホやメールをあまり使わないタイプだった)ダメ元でカフェに向かうことにした。
すると道すがら、偶然バイクに乗った彼とタイミング良くばったり遭遇。広大な敷地内でも会える人には会えるものだ。
やっぱりDreamer’s cafeに行ってたんだな、カフェに行こうとしてよかった!ほっとしながら明日帰国するんだ、色々ありがとう…!メールするね。と伝えると
「いいよ、連絡とか気にしないで。それより、今度オーロビンドの書物Savitriを読んでみたらいい。英語の勉強にもなるしね。その本を読めば、Savitriの詩や言葉の中に、君は僕のことを見つけるだろう。」
彼は静かにそう答えた。
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飾ったような台詞を言ってもナルシストになる人と、あくまで品がある人というのがいるように思う。彼はわたしにとって、間違いなく後者の存在だった。
オーロヴィルの創設者・オーロビンド氏の巨編かつ、インドの女神サラスワティー(日本の弁財天)を意味するタイトルの書物、Savitri。
その書物を2019年現在、未だに読んでいない。(こら。)
彼はオーロヴィルの成長を楽しみにしていると話していたから、いつかまたDreamer’s cafeを訪ねたら、彼に会うことがあるのだろうか。
わからないけれど、Savitriの中で再会するのも良いかもしれないな。
オーロヴィルのDreamer’s cafeで誰かと話したいと夢みた人の、出会いと洗礼の魔法に包まれた数日間のはなしでした。
ちゃんちゃん🛸
(アプリでちょちょっと簡単な動画を作ることが好きであります。)
オーロヴィル編-10「オーロヴィルの旅情報-1」へ続く。