マッサージと日本男児

少し前、某マッサージ店を訪れた。

さくらももこ氏のエッセイにマッサージに関する章があり、それを読んでいると、突如矢も楯もたまらず行きたくなってしまったのだ。

近所の大型ショッピングモールにマッサージ店が入っていることを思い出し、その週の土曜日いくことにした。

マッサージを受けるのは人生で初めてだ。

土曜当日、マッサージが始まったのだが。。。これが「痛い」。気持ち痛いとかではなく、ただただ「痛い」のだ。

背中を押されるたびに、痛みで息が止まり、目をギュッとつぶってしまう。

腐っても日本男児、痛いとは口に出すまいと思っていた。しかし首周りをグイグイ押されているとき、私の中の日本男児が白旗を挙げたのである。

「痛いです。。。もう少し優しくしてください。。。。」

施術してくれていたお姉さんは「えっ!!痛いですか!!??」と驚き、まるで貴族を扱うかのように優しく私を揉みだした。

マッサージが終わるとお姉さんが申し訳なさそうに言ってきた。

「世のおじさん方は、もっと強く、もっと強くと言うので。。。ついつい力が入ってしまいました。申し訳ありません」

あの痛さで死にそうだったのに、世のおじさん方の体はどうなっているんだ。

初めてのマッサージは、自分の中の日本男児はこらえ性がないという悲しい真実と共に終わりを告げた。




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