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【国際女性デーによせて】

3月8日は国際女性デー。今日は女性議員増を目指す院内集会に参加しました。
地元秋田でも、今年1月に女性県議4名の方が発起人となり、秋田県女性議員ネットワークが誕生しました。県内各地の自治体の女性議員と連携し、女性であるがゆえに議会内外で経験する困難を共に乗り越え女性を議会に増やしていこうという趣旨に心から賛同しています。

国会で活動しながら、また、女性議員が集まる国際会議にも参加させていただき、女性が抱えがちな困難というものは地域や国を超えて共通しているということを実感しています。そして、その女性の声を当事者として実感をもって議会に届けることができるのは、男性よりはやはり女性だとの想いを強くしています。

事実、市民も議員も、男性と女性では関心や取り組もうとする課題が異なる傾向があることが各種研究で明らかになっており、男性は、経済・安全保障・外交、女性は子育て教育・福祉・雇用に特に関心を持ち、取り組む傾向があるとのこと。
すなわち、議会内の男女比率が著しく男性に偏っている現状では、社会の中で半分を占める女性たちが抱いている課題が十分に議会で議論されず、見過ごされている可能性、結果として予算配分に偏りが出ている可能性が高いことがわかっています。議会で活動をしている私はこのことを皮膚感覚として実感しています。男性議員が多い現状の中で、例えば出産・育児・子育てや介護のまわりのことなどはどうしても軽視されがちなのです(当然ながら、個々人の関心事項には個人差があり、男性議員でも子育てや教育課題に熱心な方、女性でも安全保障を得意分野とされる方もあり、全員がそうだということではなく、全体としての男女の傾向です)。

女性議員がもっと増えた方がいい。社会の認識はここ数年で急速に変わってきました。それでも、女性が議会で活動していくためには、まだまだ壁があります。
特に、子育て中の議員であれば、仕事に全力で励めば「子育てをしていない鬼の母」。
子育てをしている姿を見せれば「さぼってないで仕事をしろ」。
同僚の女性議員らの声からは、こうしたダブルバインド(どちらにいっても出口がない)の状況が見えてきます。
お酒の席で多くなりがちなセクハラを始めとする各種ハラスメントの防止策、コロナ禍でも大きくは進まなかった議会のオンライン化や、会議日程をもっと見通せるようにするなど、女性が家事育児に男性の5.5倍の時間を使う日本において女性が議会で十分に活動していくために必要な方策はまだまだ十分とは言えません。(男性が女性の5分の1しか家事育児をしていない社会の現実も変えなくてはいけません)。
国会なんだから日程は闘争、交渉材料で、見通せないのは当たり前。私自身もどこかそれを当然のように思っていたところ、「その『当たり前』も男社会が作ってきた当たり前なんだよ」と、とある男性に言われてハッとさせられました。

こうした女性議員に共通する課題を解決していくために、多くの国の国会では、党派を超えて全ての女性議員が参加する女性議員ネットワークが活躍しています。例え議員であっても、家庭責任との両立は当然だと考えられている国では、法案の採決は定例で木曜日の3時、などと決めていると聞き、日本の国会改革の方向性が見えた気がしました。

県内では、女性ゼロ議会や女性がいても1、2名という議会が数多くあります。新たにできた女性議員ネットワークの活動に後押しされて、自分が抱える問題意識は政治の場でしか解決できないと思った女性が議会にチャレンジしてみようと思えるように、それぞれの場所での女性議員の働きが可視化され、ネットワークが広がることを心から願っています。私も頑張ります。