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赤と黄色のチューリップ

「はじめて女の人にお花を贈った」と言って恋人が選んでくれたのは、ピンクのスイートピーと、白いかすみ草と、赤と黄色の混ざったチューリップだった。

赤いチューリップの花言葉は「愛の告白」らしくて、「わたしの好きな色だし、イメージに合う黄色」と合わせて、わたしへの愛を込めて選んでくれたという。

ひらひらと軽やかで可憐な淡いピンクのスイートピーと慎ましくちらちらと華を添えてくれるかすみ草に囲まれた、赤と黄色の愛のチューリップ。

好きな人が自分のために選んでくれたお花が、こんなにも愛おしいものだなんて知らなかった。

小さな花瓶にそっと飾った2輪のチューリップは、まるで寄り添う2人のよう。

どうか、この花が枯れても2人の想いが瑞々しく咲き続けますように。

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