連携
ちなみにハンメルの性別など、ナローは知らない。
キノコの性別なんか知るか。
だが、そのナローの適当発言を、帝国兵達は律儀にも真に受けていた。
「その菌糸族は女だったのか!? ……お、おい、どうする?」
「だったら、三人とも確かめればいいだろ?」
「な、なるほど! よし、貴様達――」
槍を突きつけようとした兵の首は、ルーファスの剣の一撃で吹き飛んだ。
ナローが注意を引きつけている間に、踏み込みの力を溜めていたのだ。
そして。
「憤っ!!」
アキツカの武器は金属製の槌であり、これで大きく大地を叩いた。
濛々と土煙が上がり、敵も味方も視界が遮られる。
とはいえ、帝国兵達は蜂の羽で空を飛ぶ事が出来る――が、動揺した心はいまだざわめいたままだ。
「何故だ! いつ奴らは連携のサインを送り合った!?」
本日はここまで。
おやすみなさい。