遺言

「この……っ!!」

 ナローの目の前に、帝国兵の槍が突きつけられる。

 が、

「本気を出すのが遅すぎたな!!」

 動揺して威力も速度も低いそれをあっさりと躱し、ナローは帝国兵の首を刎ねた。

 ほぼ同時に、カディアも残る一人の帝国兵の胸を、槍で刺し貫いていた。

「逃げ……切れると思うなよ。この先にも、既に……帝国の……精、兵……はいち……」

 その兵はそう言い残して、事切れた。

 それを見下ろし、ルーファスは顔を顰めた。

「厄介な……」



 本日はここまで。

 おやすみなさい。

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