撮影こぼれ話。(リバーダイビング 後編)
このノートは「撮影こぼれ話。(リバーダイビング前編)」の続きです。
●呼吸を止めるな
●ようこそ川底へ
●オオサンショウウオ スルー
呼吸を止めるな
私は無我夢中で泳ぎ、以外と簡単に川の反対側にたどり着いた。
購入したのはオリンパスの水中カメラ「TG-5」。その時はまだ発売されたばかりで、かなりの人気機種。無理を言ってカメラ屋さんになんとか間に合うようにしてもらった。ギリギリすぎて練習する時間が全くなかった。
水中カメラとはいえ、カメラを水の中に入れるなんてオソロシイ。
インストラクターの指示で泳ぎはじめると肩にチクッと痛みが走る。確認してもらうと釣り針と、釣られた鮎が肩に刺さっていた・・しばらく肩に鮎をつけて泳いでいたのだ。(後日皮膚科にお世話になりました)
集中すると息を止めてしまうクセがある。
水の中でそれをしたら必ず死ぬ!と自分に言い聞かせ、呼吸第一で撮影に挑んだ。
ようこそ川底へ
リバーダイビングが人気の理由は、オオサンショウウオにあえること。わざわざ遠方からオオサンショウウオを目当てにダイバーが訪れる。
インストラクターに導かれ、川底に降りる。1メートルごとに耳抜きをしなければならない。恐怖と戦いながら川底にたどり着いた。
川底には鮎がたくさんいた。
感動するヒマなどなくひたすらカメラをまわす。鮎や川底に差し込む光の美しいこと・・・
インストラクターからは中性浮力が尋常じゃないと言われるくらい集中して撮影していた。
オオサンショウウオ スルー
そろそろ30分経過するから急いで戻りますとホワイトボードで伝えられた。
あっという間にダイビングは終了し、オオサンショウウオにあうことは出来なかった。
遠方から何度通ってもあえない人もいるみたいなのでこればかりは仕方ない。
体験以外のダイバーは2本目のダイビングをすることになり、私は他の方とバーベキュー&お話を楽しむことに。
「初めてなのに凄いですね。なんか肩のあたりに魚を従えててカッコよかったです!」
あ・・それ死んだ魚です・・
このダイビングチームは、ただ潜るだけでなく川をキレイにしようという啓発運動もしていた。
周りは外国の方が多数いて音楽を流したりにぎやか。川に飛び込む若者も沢山。
楽しむだけ楽しんで、ゴミを持ち帰らない人がいると聞いて、さっき見た魚たちに申し訳ない気持ちになった。
インストラクターが2本目から戻ってきた。
「さっき潜った所にオオサンショウウオがいた!」
見事にスルーしてしまっていた・・残念。
若者たちが飛び込みしまくっていて、ちょうど避けて通った所にひっそりといたらしい。
オオサンショウウオにはあえなかったけど、自分のつくりたかった作品は無事完成し、出展となった。感謝。
※トップ画像は川底。