映画独り言。(上映会のまえに)
3/3に、約1年前に撮影した映画の上映会が行われます。
その前に今の気持ちを書いておこうと思います。
私の古くからの友人は人生を賭けて映画の世界で頑張っていました。
沢山の著名な作品に出演したり、参加していました。
その才能に刺激され、常に自分のレベルを向上し、いつか追い付きたいという思いで活動してまいりました。
しかし、その友人は今は映画やアートに向き合う事が出来ません。
長年、業界で壮絶なパワハラに耐えていました。
身体的にも、精神的にもボロボロにされてしまいました。
そんな中でも、私が自主制作映画に関わっている中での悩みなどを親身に聞いてくれていました。
私が関わっている自主制作映画は、地域映画であり劇場公開ではなく公共機関などでの上映です。
そのため、通常の配給〜公開の流れの知識は皆無で、いろんな事を友人から学びました。
知れば知るほど、今の仕組みに無理があると感じました。
パワハラや性加害についても色々教えてもらいました。
私が楽しく拝見していた映画の中にも、性加害に加担された方の作品はありました。何も知らずに楽しかったと話す事で、友人を深く傷付けた事もあります。のちに、性加害の悲惨な現状を聞いて愕然としました。
ユーロスペースで上映決定の件、とても残念に思います。
映画の制作は並々ならぬ努力や膨大な時間やお金が掛かることはもちろんわかります。
俳優さんやスタッフが切磋琢磨し、身を削りながら一生懸命完成させたかと思います。
しかし性加害に加担したことが明らかなのに、それを説明もなく上映してしまうことは被害に合われた方はもちろん、多くの方を傷付けることになります。
知らなかったや、関係ないでは済まされない事だと思います。
断固反対いたします。
小さな声を上げることは必要だと思いますが声をあげれない人がいるのも事実です。声を上げることで仕事や生活に支障が出てしまう方もいらっしゃるかと思います。
こんなこと、あってはならないのです。
これ以上傷付く人を出さないようにするにはどうしたら良いのか?ずっと考えています。
わからないなりにも、自分のやるべき事を見付けて少しずつ前に進まなければならないと思っています。
私が関わった作品は地域映画。
日本初の女優、川上貞奴の生誕150周年の記念映画として市民スタッフがメインとなって制作しました。
川上貞奴が建立した各務原市の貞照寺で一部撮影されました。
監督の思いは「地域映画の役割はその時の記録を残すこと」です。
まちが主役となり、いろんな角度で解釈できる映画となっています。また、監督がコアな映画ファンの為、映画好きが楽しめる場面が至るところに散りばめられています。
先日、監督から連絡がありました。
ロケ地の貞照寺の鐘つき台が全焼してしまったと。
火の気はなく、不審火の疑いがあると。
朝から大変なショックでした。
鐘は落ちて割れてしまい、修復が不可能です。お寺の方は憔悴しきってしまいました。
本堂は無事でけが人が出なかったことは良かったですが、本当に悲しいことです。
監督と、私たちに出来ることを話しました。
少しでも誰かの、何かの役に立つのであればと前向きに取り組んでいます。
いろんな思いが込められた映画。
楽しんでいただけたら幸いです。
長文を最後まで読んでくださった方、お礼申し上げます。
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