9時に来るはずの業者が13時半に来ても、わたしは怒らない。
先日、家のガス点検があったんです。正常にガスが動いているか、業者の方が来てくれて、チェックしてくれます。
ロンドンの家には、基本的にクーラーがありません。あるのはビルや商業施設くらいでしょうか。夏でも涼しいから、昔は本当に必要なかったみたい。最近では、30℃を超える日もあるので、「アチぃー」ってなる日もあるんですが、それでもたった数日。
なので各家庭には、クーラーではなく、冬を乗り切るためのヒーターがあります。家のところどころに設置されていて、これがもう、しっかりと部屋を温めてくれます。
「ロンドンの冬、寒いんじゃない?」とよく言われますが、ヒーターのおかげで、家の中は暖かいんですよね。
このヒーターが、ガスを使って動くんです。
つまり、「ガスが正常に動かない=冬、死ぬ」という方程式が成り立ってしまうので、ガス点検は結構大事ってわけですね。
朝の9時に業者さんが来るとのことで、家で待機をしておりました。見られて困るものはしっかりと片付け、業者が帰ってから洗濯物が干せるように、来る前から洗濯機を回して。夫とともに予定を調整し、しっかり対応できるように待っていたんですよね。
朝9時。
一向にピンポンがなる気配がない。まあ、30分遅れとかでくることは日常茶飯事なので、気長に待とうと試みる。
朝10時。
まだ、来ない。そろそろ不安になってくるが、1時間もまだ許容範囲に入っているだろいうということで、そのまま待機。
朝11時。
……全っ然、来えへんやないかい!!!
日本だとこの時点で、めちゃくちゃクレーム案件だろうな。これはさすがに連絡してもいいよね? ってことで、管理会社に連絡をしました。
すると、しばらくたって連絡が返ってきた。
「どうやら業者が失念していたらしく、本日の13時から14時の間に伺います」
……失念してたってどういうこと?(笑)
わけはわからなかったけど、しょうがない。13時半頃に業者がやってきて、何とか無事に点検を終えることができたのでした。
点検に来た業者が、帰り際にこう言った。
「オレら、連絡もらってなかったんだよ。朝、今日の点検はどうなってると管理会社から連絡が来て、びっくりしたんだよね」と。
おうおう。盛大に意見が多いに食い違っとるな。
でもこっちからすれば、どっちが悪いとか、そんなことはどうでもいい。点検に来てくれるか来てくれないか、その事実だけが大事なわけです。そして別に、怒ってもない。
ロンドンでの生活は、全然来ないとか、突然キャンセルされるだとか、こういうことが多々起こります。それらにいちいち構っていては、こちらの精神が持ちません。
日本にいると、誰かの何かの行動に、いちいち神経を使っていたなと思うんですよね。でもそれって、正確な時間に来て、正確な仕事をするのが、日本では当たり前だからだったんだなと。正確な仕事をしてくれるだろうと、相手に期待していたからなんだろうなと。
そもそも、相手に期待をしない。これって大事なことですね。相手に期待をすると、意に反した時、裏切られたと思ってしまう。
そういえばこの前、始発電車が30分ほど来なかったことがあるんですが、ホームで待っている人はみな、呆れてはいただけど、怒鳴っている人は、1人もいませんでした。
相手に、期待することなかれ。
この精神は日本に帰っても、大切にしたいもんですね。とはいえ、連絡もなしに来なかったり突然のキャンセルは、普通に不便がすぎます。
ほな、また。