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インフルエンザの予防接種に、夫婦生活の核を学ぶ。
すんごく当たり前な話をしますが、ロンドンでもインフルエンザの予防接種を受けることができます。
ロンドンに住み始めてからよくあるんだけどさ、至極当たり前のことでも、「これ、海外でもできるんだ!」「海外にも売ってるんだ!」などと、いちいち驚き、興奮してしまう。例えば、今まであったのでいうと、「こっちにも写真屋さんってあるんだ!」「ボタン電池って売ってるんだ!」とか。
よく考えれば、そらそうだろって感じなんですけどね。予防接種も、同じような感覚だったんです。海外行くと陥らない? この感覚。
ということで先日、ロンドンで初めて! というか、海外で初めて! インフルエンザの予防接種をしてきました。
事前にもらった問診票を記入して、いざ、朝から病院へ。
夫婦で時間を合わせ、2人で病院へ向かったのでした。
受付を済ませ、診察室へ。同時でも構わないということで、これまた、2人で診察室に入る。医師の方から、簡単な問診を受け、インフルエンザ予防接種に関しての説明を受ける。とても丁寧に説明をして下さった。もしかしたら、日本よりも丁寧だったかもしれない。
「どちらから接種されますか?」
「じゃあ、わたしから」
夫がそう言い、先に注射をすることに。
「では、腕を出して下さい」
看護師さんがそう言った。その瞬間、「あ……」と声も漏らす夫。
どうやら、腕を出さなければいけないということをすっかり失念していて、普通の服を着てきてしまったようでした。もう冬に近い装いだから、腕を出すのはちょっと大変よね。
そして、わたしの番。
羽織っていたカーディガンをひょいっと肩からずらし、スムーズに腕を出す。さっと注射を終え、またカーディガンを羽織りました。
「え、注射のための格好してきたの?」
「そうやで」
「さすがだねえ」
そうなのです。注射をするからと、今日はノースリーブのタートルニットにカーディガンという、いかにも注射向きな装いをしていたのでした。
注射のことを考えずに家を出てきた夫と、注射のための服をわざわざ選んできたわたし。
見事にタイプが違う。でもだからこそ、夫婦をやっているんだろうなあ。
相手が、自分には持っていない個性を持っているから、惹かれるし、感化されるし、尊敬できるし、時にはぶつかるけれど、支え合って生きていくことができる。
夫婦生活の核は、まずはタイプの違いを認識し、補い合い、さらには違いを楽しんでいくということに、あるのかもしれない。
タイプが違うと憂うこと勿れ。
違いは楽しむために、あるのだ。
もっとお互いの「違い」を認識し、うまく向き合っていきたいなと思った、初めての海外での予防接種体験だったのでした。
ちなみに。相手が違うタイプだとわかっているのだから、「注射しやすい格好した方がいいで」と、朝、ひとこと言ってあげればよかった。ごめんよ。配慮が足りなかったわ。これもまた、勉強だ。
ほな、また。