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渡英3ヶ月目、わたしのスタバ奮闘記。

たまに食材の買い出しには行っていましたが、ここ数日、ずっと家にこもっていたんです。まったく家から出ない日も、もちろんあった。さすがに気分を変えたくなって、夜ご飯の買い出しに向かう時間を少し早めて、カフェに行くことにしました。

新しいカフェに行くことも考えた。でもなんとなく、何度も行っている場所に行きたいなと思った。ということで、安心安全のスターバックスへ。

行きつけのスーパーがあるいつもの駅の、真ん前にある。

「よーし、英語チャレンジするか」
まだまだ英語が話せないわたしにとって、スタバの注文って、いい練習になるんです。せっかく家から出たんだ。英語を勉強しているという、自己肯定感も上げておくか、と。

わたしなりのスタバ英語勉強法。
なにか一つ、カスタマイズをすること。

「トリプルエスプレッソ」が大好きなんですが、残念ながら、ロンドンのスタバにはありません。ですのでこちらに来てからは、「スターバックスラテ」がわたしの定番。とはいえこれだけだと、カフェの定番フレーズ「Can I get a Sturbacks Latte?」だけでやり過ごせてしまう。

ただただ「ラテ」を頼むだけじゃなくて、一つ、カスタマイズをお願いしてみる。すると、それが伝わるか、店員さんの返答を理解することができるか。ちょっとした英語チャレンジができる。

この日は、「キャラメルマキアート」を頼むことにした。「シロップ少なめで」と頼んでみることにしよう。

なんて言えばいいだろう。
「Could you make it with less syrup?」とかかな? 

注文前に、伝える英文を用意しておくのがルーティンだ。まだまだ、とっさには英語が出てこない。準備しなくても話せるのがベストだが、千里も道も一歩からということで、英文を準備している。

いざ、注文しようとレジに向かった。

レジには、わたし以外のお客さんがいなかった。他にお客さんがいれば、その間に心の準備もできるのだが。入店していきなり、注文をせねばならん……! 緊張感が増していく。

黒髪を明るい金髪に染めた、お姉さんがそこにいた。真剣な面持ち。こ、このお姉さん怖いかもしれん……! そう怯みながらも、背に腹は変えられん。「Hi!」と声をかけてみる。

すると彼女は、優しい笑みを浮かべたのだった。よ、よかった。優しいお姉さんだった。

「Can I get a Caramel Macchiato?」
「Caramel Macchiato. Sure. Iced?」
「No, Hot one please.」

よしよし、ここまでは順調だ。「Can I get a〜?」は、何度も何度も使ってきたので、さすがにお手のもの。でも、問題が起こったのはこの次だった。

「◎△$♪×¥●&%#?」

……聞き取れん!!!
残念だ。何度も経験してきたカフェでの注文でさえ、こうなってしまうの。なにを言っているかわからない時があるんですよね。とはいえわたしも、少しばかりは進化している。

「Sorry?」

聞き取れない時は、聞き直す。この技を手に入れた。素直に聞き返すことは失礼ではないと、学んだ。丁寧に、お姉さんがもう一度伝えてくれる。

「◎△$♪×¥●&%#?」

ダメだー!!!!! これはダメな時のやつだった。たかが、コーヒーだ。適当に流してしまったとしても、なにかしらのコーヒーにはありつけるだろう。わからないことを隠し、「Yes」と答えてしまおう。しょうがない。そう思った、まさにその時だった。

「ちょっとそこのお兄さんらよ。 アンタら声大きいねん! うるさいから! もっと小さな声で喋ってくれるかなああ!!!!(怒)」

わたしの脳内変換で、勝手に大阪弁になっておりますが。たぶん、こんなことを言っていた。近くのカウンターに座っていた二人組の男性客に対して、お姉さんが怒ってくれたのだ。

確かに、店内は騒がしかった。英語に必死でそれどころではなかったが、男性たちの話し声はめちゃめちゃ大きくて、お姉さんの声がかき消されてしまっていたというのも、納得できるほどだった。

怒られた男性客2人。
見事に、小さな声で話し始めた。

……めちゃくちゃ素直やな!!!

素直なことはいいことだ。お姉さんも、男性2人に対して怖かっただろうに、ダメなことをしっかりダメと言っていて、カッコよかった。

少し静かになった店内。お姉さんがもう一度、わたしに尋ねてくれた。

「What size? Regular or medium or ……?」

こんな簡単なことを言っていたのか! さすがにわかるよ、これくらい。わたしの英語がダメだったんじゃなくて、今回ばかりは、店内の騒がしさが原因だったのだ。

「Regular, please.」

しっかりと注意してくれたお姉さん、ありがとう。素直に黙ってくれた男性客さんたち、ありがとう。わたしの英語的自己肯定感を、無事に保つことができました。

こういうこともあるんだな。ホッと一息ついていたわたしに、お姉さんがさらにこう尋ねてきた。

 「◎△$♪×¥●&%#?」

……。
やはり、わたしの英語はまだまだなようです。言っていることがこれっぽっちもわからず、結局、出してしまいました。適当な「Yes」を。

いろんな人と英語でコミュニケーションが取れる日も、まだまだ先ですね。とはいえ、こうやって失敗を重ねて、少しずつ大きくなっていくしかない。諦めずにがんばると誓った、スタバ体験だったのでした。

ちなみに、「less syrup」をお願いする件についてですが。

いざお姉さんと対面すると、ひよってしまい、用意していた「Could you make it with less syrup?」は使えず、「Oh…Less syrup?」と、単語戦法を使ってしまいました。

さらに家に帰って調べてみましたが、「Could you make it with less syrup?」ではなく、「Can I make it with less syrup?」が正しいようです。

はい。まだまだ、過ぎました。
精進します。

ほな、また。

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