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ネットラジオを始めてみた話~ドラマ「お耳にあいましたら。」を見て~

私は地方に住んでいるので車での移動時間が多い。
今までは音楽を聴いていたが、もっと有意義に時間を使えないかなあと常々思っていた。
そんな時、出会ったのがポッドキャストだ。
ポッドキャストって何?と思うかもしれないが要するにネットラジオのことだ。(何を隠そう私は学生時代、勉強しながらラジオを聴いていて全然成績が上がらなかったタイプの人)

コロナの自粛期間中、ずっと家にいて何となく寂しい人、テレワークになった人が家事や作業をしながら聴くのにちょうど良いという理由で巷ではラジオが再注目された。
ラジオってなんか古臭いという印象があるが、若い人のニーズに合わせてコンテンツも新しくなっている。
僕らの世代が好きそうな著名人がパーソナリティーを務める番組が増えた。内容も大人向けというか、新しい価値観の提示、社会問題に取り組んでいる起業家の紹介など聴いていてためになるものが多くなった。


ネットラジオが面白いのは、スマホ1台あれば誰でもパーソナリティーになれるというところだ。どんなにニッチな番組でも作ることができる。

個人的に一番ハマったのは、歴史を事業にするという一見「?」なコンセプトを掲げるコテンという会社のラジオだ。
彼らが繰り広げる歴史トークは、教科書で習ったつまらない歴史の思い出を一掃してくれた。
彼らはこのラジオで着実にファンを増やし、会社の資金調達まで達成した。いまや音声コンテンツは広告としても活用されているのだ。


自分もやってみたい

単純な私は自分もラジオやってみたいなあと思った。
といっても、自分は有名でもないし、特別なことを語れるわけでもない。自分がラジオなんかしても誰も聴かないなと普通に思った。


そんなとき、「お耳にあいましたら。」というドラマを知った。

このドラマは普通のOLが普通の日常を送りながらネットラジオをするという物語。こんなニッチな題材でドラマ作れるのか、すげえなと思ったのだが、これが普通に面白かった。

なかでも、主人公が大学時代に友達と2人で誰にも聞かせないラジオをずっとやっていたというエピソードにはとても考えさせられた。
2人が教室の隅にダンボールで録音ブースを作り、とりとめもない話を延々と続けていたある日、友人がこのラジオは遊びみたいなものと嘲笑気味に言ったことで、主人公が遊びじゃないと言って仲違いになるのだ。
確かに、一円も稼いでいないし、放送さえしていないラジオは世間からすれば遊びなのだろう…

うん? ちょっと待て、意識高い人曰く、AIの台頭うんちゃらかんちゃらで、これからは遊びが仕事の時代になっていくんじゃなかったっけ? てか、寧ろ遊びでいいじゃないか。
なんだ、遊びでいいんじゃん。妙に勇気づけられた私は早速、友達とラジオやるかという話になった。

「いま何か喋りました」爆誕

こうして誕生したのが「いま何か喋りましたか」というラジオ番組である。
自慢ではないけれど、私は滑舌がとってもとっても悪い。
それでもラジオはできる。良いのだ。これは遊びなのだから。


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寺田カンフー
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