自助努力時代にマストな2つの知識
日経が出した世論調査の結果が興味深い。
つまるところ、2000万円問題で大騒ぎしていたのは政界やメディアだけで、ほとんどの人はそもそも年金に期待していなかったというのがよくわかる。
若い人ほど「年金以外の自助努力で不足を賄うべきだ」と答える割合が高いという結果も興味深い。
高齢になるほど年金に頼るような結果に移るのは、年金に期待をしているというよりも年齢的に自分でなんとかする自信がないということなのではないだろうか。
定年までの期間もないことだし。
こういった記事を読んで改めて思うのは、セルフファイナンスと投資に対する教育の必要性だ。
一つの良い例が、仮想通貨(暗号資産)市場でおこったこと。
ほんの数年前までは、国内でCMをバンバン出し、大賑わいだった仮想通貨。
しかし、その賑わいが頂点に達したあたりで、メインとなるビットコインの価値が10分の1以下になったというのも記憶に新しい。
その際に最も被害を受けたのは、その時期にCMなどを見て鼻息荒く飛び込んだ人々だ。
忸怩(じくじ)たる思いを抱えた人の多くは、「CMを出すほどだからきっと安定しているんだろう」と考え、信用をしたのだろう。
本来、その判断は投資やファンダメンタルズなどの知識や経験の基に行うべきだ。
しかし、周りが始めているからという、本来投資判断に全く関係のない情報で行動を決めているのは、他に判断方法を知らないから。
そして、貴重な財産を巻き上げられた挙句に、2000万問題などで精神的な追い打ちをかけられる結果となっている。
今回、改めて資金管理の必要性を示すデータが出てきた。
実際に老後資金を準備するためには、自身のお金を管理するための知識ということでセルフファイナンスについて知るのは絶対条件だろう。
そして、積極的に投資を促すというよりも、慌てて変な投資をすることのないように、投資についても学んでもらう。
メリットもデメリットも正確に伝え、投資における自身のコントロールを学ばせなければ、最終的にその尻拭いを税金でしなければならなくなる気がしている。
セルフファイナンスと投資。
この2つが、この自助努力時代にマストな知識となったと考える。
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