クリスマスがだいぶ好きで
みんなそうなんだけど、小さい頃クリスマスがだいぶ好きで。
町や世間がクリスマス一色になって盛り上がっていくことにウキウキした。デパートにツリーが飾られる。幼稚園や学校でクリスマスの歌を歌う。マクドナルドのハッピーセットのおもちゃがクリスマス仕様のミッキーたちになる。
もちろんプレゼントがもらえる期待が大きいから、周りのものも輝いてたんだと思う。
大人になってからは「あれ?思ったほど世間がクリスマス一色じゃないな?」と思うんだけど、見つけたクリスマスを少しずつ享受している。
自分はともかく、今年も子どもたちがクリスマスをワクワクしていれば本望。
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【以下、クリスマスに関するネタバレを含みます】
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サンタクロースが実は親、と知ったのは、小学校低学年のときに雑誌「小学6年生」を読んでしまったときだった。
姉が読んで捨てずにとっていた数年前の号をパラパラと読んだ。クリスマス特集のページでIZAMが「ぼくがサンタクロースは親なんだと知ったのは〜」って普通に喋っていた。
その数年後、ぼくが小6のときのクリスマス前、一人でトイザらスに行ったら、6,7歳くらいの男の子がお母さんとおもちゃを見ていた。
お母さんが「それ欲しいの?買う?」と聞くと、男の子は「んー、サンタさんにもらうからいい」と答えた。
お母さんが「どうせもらうなら今買っちゃうよ」と言うと、男の子は「サンタさんからもらいたい。買わなくていい」と答えた。
お母さん「いいよ。今買うよ。どうせサンタさんにお願いするなら」
男の子「いい!サンタさんにもらう!買わなくていい!」
お母さん「いいって。今買うから」
男の子「いいって!サンタさんにお願いする!」
お母さん「サンタさんなんていないのよ!!!!」
びっっっっくりした。
なんでそんなことになった??
トイザらスで一番言っちゃいけないことを叫ぶお母さんを見て、ぼくもそこで記憶がブラックアウトしている。
ただ、サンタクロースが親だったからと言って、夢は壊れない。
トナカイにソリをひかせてやってくるヒゲのおじいさんなんて存在しないのに、大人たちはあたかもそれが存在するかのように子どもに思わせ、子どもたちはワクワクしている。大人がみんな口裏を合わせて、一丸となって子どもをだまして夢を与えている。
その事実の方がよっぽどロマンがある。
サンタクロースはいない、じゃなく、親や世間の大人がサンタクロースだったんじゃん、と思う。
スタンダードヒューマンハウス(マタンゴ鉄太郎、町田とのシェアハウス)に住み始めた年にクリスマスツリー柄のタペストリーを買って、毎年シーズンにはリビングの壁に貼っていた。大学生のときに一回落語をやりに行ったカフェに貼られていて、いつか欲しいなと思っていたのでAmazonで「クリスマスツリー タペストリー」と検索して買った。ツリーほど場所も取らないし、出すのも片付けも簡単だし、これは良い。
ぼくがいないときに、鉄太郎の相方・斉藤アーが家に来て壁のタペストリーを見て、鉄太郎が「これは土岡くんが買ったやつ」と言うと、アーさんは「何かのついでに買ったの?それならいいけど」と言ったらしい。
クリスマス映画のオススメでも言って終わろう。
『ジングル・オール・ザ・ウェイ』
子どもに贈るプレゼントを用意するために父親が品切れ必至の人気ヒーローのおもちゃを求めて奔走するコメディ。顔がびしょびしょになるまで泣いた。(号泣した映画特集はYouTubeチャンネル「映画の話をドガチャガ」でやります)
『ホーム・アローン』くらい子どもも楽しめる仕上がりの映画なんだけど、「親がプレゼントを用意する」というクリスマスのネタバレをしているため子どもには見せられない謎の映画ではある。
ディズニープラスにある7分のアニメ、『サンタのオモチャ工房』
小さい頃ビデオで何度か見ていて、根付いている。
『エルフ サンタの国からやってきた』
サンタたちが保護した人間の子どもをエルフとして育てた結果、エルフの中に紛れて一人だけでかいおじさんがキャッキャしてる話。
この前試写会で観させてもらった『レッド・ワン』も良かった。別に試写に呼んでもらったおべっかで言うわけじゃなく。
あと、『バットマン・リターンズ』。クリスマス映画ってわけじゃないけど、雪の情緒がある。
おかしくならないように頑張るバットマン、自分がおかしいことを嘆くキャットウーマン、おかしいのを開き直り世間に復讐するペンギンの三つ巴の戦い。