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2019シーズン

1.はじめに

アカウントだけ作っていたnote。
今シーズンは広島はもちろん、かなりのJリーグの試合を見たので少し書いてみようと思った。今回はサンフレッチェ広島の戦いについて書いていきたい。

まず開幕前のファン、サポーター声を紹介したい。「厳しい」「残留争い」「降格」ポジティブな意見はほとんど無かった。もちらんライター、ジャーナリストの評価も低い。良くて1桁順位。昨年の大失速から僕もサポーターながら期待はあまりしていなかった。

2.変化

昨シーズン前半戦首位を独走した4-4-2のカウンターサッカーでは対策され、勝てない。そのため自分たちが試合の主導権を握る3-4-2-1(ミシャ、森保式)のポゼッションスタイルに変更した。これは僕の勝手な意見だがスタイルを180度変えたチームはうまくいかないというイメージがあった。しかしそれがハマれば優勝争いもできると思っていた。

特に今年J1を制したマリノスがいい例である。ここ数年の"堅守"のイメージが強かったマリノスが元オーストラリア代表指揮官の元、見違えるほど攻撃的になりJ1まで制してしまった。

3.一途の光

そんな不安しかないサンフレッチェ広島。
そんなチームに追い打ちをかけるかのように林卓人、青山敏弘の怪我。青山に至っては膝の怪我で長期離脱。チームのエンジンと言われる6番の怪我は大きく響くと思っていた。
しかし結果的に主力の怪我が広島をいい方に向けたのかもしれない。

迎えた2019シーズン初の公式戦。
ACLプレーオフ。
相手はアジアでもほぼ無名なタイのチーム。
注目の林、青山の代わりの選手、、、、、

GK大迫敬介 広島ユース出身 当時19歳
キーパーの能力はもちろんキックがいい。ポゼッションサッカーには合う。将来有望の逸材。

MF松本泰志 昌平高校出身 当時20歳
走れる。散らせる。運べる。戦える。なんでも出来るボランチ。

城福監督はキャンプから好調の若手に賭けた。

大迫 クリーンシートでPK勝ちに貢献
松本 120分走りきった。最後のPKも決めた。
正直僕も2選手ともほぼ初見だったのでここまでやれるのか!という驚きがあった。

ここでは紹介しないが大卒ルーキー荒木はスタメン、ユース上がり初年度の東、松本大弥は途中出場。

一気に若返ったチーム、、、、それでも、、、

4.開幕

開幕前のACLプレーオフ、PSMを少し見てみても点が取れない。形が見えない。怖さがない。
攻撃面の課題しか出てなかった。

そして迎えたリーグ戦開幕。清水、磐田、C大阪、松本、大分と5節終え、3勝2分け。得点4、失点1。
上出来すぎる。うまく行きすぎてるくらい。

しかし今年はACLがある。選手層は他の日本勢と比べても間違えなく薄い。正直ACLは捨ててもいいと僕は思っていた。リーグ戦8割、ACL2割くらいでもいいと思っていた。
案の定ACL初戦の広州戦はリーグ戦からターンオーバーをした。0-2。完敗。メディアは「やる気ない」「他のチームが出た方がいい」など否定的な声。これは否定できない。
しかしAWAY広州。ベストメンバーで臨んで負けて、リーグ戦を戦うくらいなら。若手で臨むことはしょうがない。

5.転機の2試合

そんな上出来なスタートを切った広島。
しかし僕は得点4に不安しかなかった。

そんな中迎えた6節ガンバ大阪戦。
これまでの5戦がたまたまなのか、実力なのかが試された強豪との試合。しかし予想以上に広島は強かった。攻守で圧倒した。3-0。完勝。5試合連続クリーンシート。

もしかしたら??という予感が漂う。
しかし僕はサポーターながら、なぜここまで勝てているのかがわからなかった。
確かに失点は少ない。効率よく点は取れている

さらに次節、スター軍団神戸にもAWAYで4-2。完勝。点も取れだした。AWAYで4得点。
今年は上を狙える。行ける!と思った、、、、

しかし迎えたシーズン最初の天王山FC東京戦。
ボールは握れてる、最後の一工夫が足りない。
もどかしい。悪くない。でもゴールが遠い。
そんな中、東京はワンチャンスを決めた。1点先制し、ブロックを敷く東京。0-1。敗戦。

これまでの試合は清水、神戸戦以外は先行逃げ切りパターンが確立されていた。その弊害がここで露呈した。しかも清水、神戸は1-0になっても割と引かずに戦ってきたチーム。先制され相手が後ろを固めると急に攻撃が停滞する。

ここから悪夢の5連敗。
0-1、0-1、0-1、1-2、0-1。
勝てないチームの典型的な例。勝ち点0を1にもできない。やはり僕の点が取れないっていう予想はここで当たってしまった。

昨季の終盤の失速の反省はどこ??

そんな中Jリーグ屈指の要塞に乗り込む、、、

6.希望

広島唯一の救いはリーグ戦5連敗の中ACLでは4連勝と好調をキープしていたこと。
リーグでレギュラーが不調+ACLでサブ組が好調である。幸運か不運か、条件が揃ってしまった。
結果的にACLが選手をテストする良い機会になっていた。

そして迎えたAWAY浦和レッズ戦
城福監督はDFに荒木隼人、MFに森島司を抜擢
荒木、森島ともリーグ戦初先発。荒木も森島もACLでアピールを続けていた。
森島に関しては4得点に絡む活躍、荒木は興梠相手に完封。ここから彼らがレギュラーを掴む。試合も4-0。今シーズン3本の指に入るくらい素晴らしいゲームだった。終始ペースを握り続けていたし、無失点で抑えた。

荒木隼人
大卒ながら対人、空中戦の強さはピカイチ。繋ぎの不安は多少あったが、既存のレギュラー吉野恭平にはないDF能力の高さがあった。何より関西大時代にキャプテンをやっていたことですんなり3バックの真ん中でもやっていけた。

森島司
四日市中央工業高校出身の4年目。
2年目の開幕戦での5人抜きこそ覚えてるものの印象は"上手い選手"だけ。しかし今シーズンACLでミドル、プレースキック、ドリブルといった武器を生かしてシャドーのポジションを勝ち取った。

7.上昇気流からの大一番

次節の札幌にこそ負けたがそこから怒涛の11戦負けなし。順位も4位まで上がった。

まだ優勝狙える。
そんな中迎えたAWAY横浜Fマリノス戦。恐らく負けた方は優勝争いから脱落くらいの大一番だった。
相手はリーグ屈指の破壊力を誇るマリノス。前半こそ0-0で凌いだものの後半になっても落ちない、上手い、速い、マリノスに圧倒された。

0-3。完敗。脱帽だった。後半は惜しかったとも思えないくらい圧倒された。正直後半の内容はシーズンワーストだった。おまけにマリノスには今シーズン唯一シーズンダブルを食らった。

この試合がターニングポイントとか直接絡んでるかはわからないが実際マリノスはこの試合に勝ってから引き分けの後に怒涛の7連勝。
勝ち点22も積み上げて優勝している。

8.昨年の反省

マリノスに負けて優勝はほぼ消滅。

昨年の広島ならここからズルズルいってしまっていたと思う。でも今年は後ろの踏ん張りがあり、引き分けにできる力は少なくとも昨年よりはあった。

リーグ中盤以降は勝ち点0→1にすることが出来るようになったことは収穫である。多少の失速感は否めないがHOME神戸戦のように見ていて楽しいサッカーも見れた。AWAY清水では1-0をひっくり返して2-1で勝てた。HOME浦和戦では勝ち点0濃厚をなんとか1にできた。

しかし、ACL出場権を争う直接対決、川崎フロンターレ戦で1-2で負けてしまうなどまだまだここ1番の勝負弱さは克服できてない。

あそこで点を取れてればというシーンはとても多かった。決め切っていれば勝ち点60は積めた

最終順位は6位
15勝10分け9敗 勝ち点55 得点45 失点29

9.最後に

最終成績を見たときに「よくやった」「予想以上」と言う人、「ACL行けた」「あの試合に勝ってれば、、」意見はいろいろあると思う。
僕はどっちの意見も理解できて、予想以上だとも思うし、ACLにも行けたと思う。

けど順位以上に若手が台頭してくれたことが何よりも収穫だったと思う。大迫、荒木、森島は今やA代表にも選出されるまでになった。彼らが台頭してこなかったらもっと順位は下だったと思う。ACLは捨てて良いと言った僕だが、結果的にACLは普段経験できない所で試合できる若手を伸ばすにはうってつけの機会だった。

黄金時代と言われた森保広島のレギュラーで3-4-2-1を知る選手は今や柏、青山、佐々木くらいしかいない。

"あの頃の強かった広島"をいい意味で脱却したと思う。でもその優勝経験を知るベテランがいるのも心強い。今の広島は若手、中堅、ベテランのバランスはかなり良くなった。

もちろん監督に対して言いたいことは山ほどあるし、今シーズンもかなり非難したけどまずは6位フィニッシュに若手を育ててくれた監督には感謝したいし、来シーズンこそタイトルを期待している。



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