ペドロさんの呪文

昨日からスペイン語の勉強がはかどらない。模擬試験をやってみて、読解の点数に呆然とする。自己肯定感がまた低くなりそうだ、と思った私は今日もペドロさんの言葉を呪文のように唱える。

「70点から合格ってことは、100点じゃなくて70点とれればいいわけだよね。だから、今50点とれてるってのは、もうほとんど合格ってことじゃん」

はじめて聞いたときは笑ってしまった。彼は英語の検定もすべてこの手法で乗り切ってきており、ぎりぎりのところで合格してきている。今回は日本語の試験を受けるのだけど、いつもどおり自信に満ち溢れている。今50点しかとれないから、今回は受験しないでおこうかな、という選択肢は彼の中にない。

周りが「あれは無理だろうな」と言っても、本人はどこ吹く風。

言葉の力はすごい。50点を「もうほとんど合格ってこと」と言ってのける15歳のペドロさんに、私なんぞ逆立ちしたってかなわない。勉強は大事だけど、逆境（かわからないが）に負けないポジティブシンキングはもっと大事だ。

だから、すぐにめげそうになる私は、今日も明日も明後日もペドロさんの呪文を唱える。

皆さんも、テスト前でやばいなと思ったら、ペドロさんの呪文を唱えるといいかもしれません。結果の保証はできないけれど、気分が変わることは間違いなし……。