ドラクエ挫折話

知人がドラクエを楽しみにしてて、いいなーと思って買ってみたけど、ほとんど冒険が始まる前くらいまでで挫折して辞めた。
東の泉に着くまで仲間をつけずに一人でやっていて、歩けばスライムと強制的に戦闘をさせられむかつき、いつ仲間をつけるのを教えて貰えるんだろう?と思いながら先に進もうとしてたら自分が死んで、それを見ていた夫が『仲間は!?』と目を丸くしていた。意味がわからなかった。
死んだので、教会へ行ってやり直して、最初の町の酒場で仲間をつけられると言われ、言う通りにした。仲間をつけて、また東の泉の方へ向かった。その途中で仲間が二人死んだ。さくせんでいのちをだいじに、を選んでいたのにだ。ここで挫折した。私にドラクエは無理だった。
もう無理、やめた、といいながら『逃げ出す』を選び、ゲームごと辞めた私を見て夫は「ちゃんと読まないからだよ」と笑っていた。ゲームって文字をちゃんと読まないでも進められるか、読ませないといけない時はグラフィックが豪華になって飛ばせない仕様になっているかだと思っていた。カービィはそうだった。ピクミンもあつ森もそうだった。ドラクエは違った。だからできなかった。夫に言わせてみると私が適当に飛ばした中のどこかで仲間をつける方法を教えてくれていたらしい。初めてドラクエをやってみた11月のその頃はものすごく疲れていて、でも買ったからにはやろうという使命感で目をしょぼしょぼさせながらやったから、何も覚えていなかった。そのまま2月になった。覚えていないものを思い出せるはずもなかった。

小六の時に友達がワンピースを貸してくれたけど、途中で意味がわからなくなって『ごめん、私ハマれなかったからもう貸してくれなくて大丈夫』と伝えたことを思い出した。後の借りパク常習犯の私が、こんな読めない作品で気を使って借り続けても借りパクするだけだと自分がレンタルを断ったのは後にも先にもこれだけだ。絵だけで戦闘状況を理解するのは私には難しく、楽しみ方が分からなくて、とりあえず砂埃が舞っているだけに見えるページは全部飛ばした。次にセリフらしいものが見えた時、何を言っているのか全く分からなかった。あ、もう無理だ、と幼いながらに悟った。
何年も経ってから鬼滅の刃にハマって考察動画を見た時「このコマの端っこで〇〇が××している姿が描写されていて〜▲▲をするってことがちゃんと事前に描かれていたわけですね〜」とか言っていて、とても感心した。漫画を一生懸命読もうとすると、こんなページの端っこまでちゃんと読むわけだ。

モテへの意欲はすっかりないがやっぱり私はミーハーな割に男性が好きなイメージのある娯楽に全くもってハマれない。スポーツ観戦、釣り、ゲーム、スノボ、キャンプその他もろもろ。アイドルは好きだけど〇坂的なのにはまったく食指は動かなかった。「何気に男性と同じ趣味を共有できる女の子」には絶対になれない星に生まれてきたのだなーとつくづく実感したのであった。ドラクエにはまれなくて無性に腹が立つのは、やっぱりモテない趣味の女!と被害妄想してしまうからなのかもしれない。

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