見出し画像

自分の声に従ってみたら豊かになった。

母になってからというもの、1日の流れもだけど細かい美容を諦める回数も多くなって母仕様になる自分がいた。

それが悪いわけではない。
1日をスムーズに過ごすために最大限合わせられるところは合わせたい。
公園に行くために日焼け止めを塗って、前髪も含めてひっつめてそのまま出かける方が合理的。
髪も切りたいけどタイミングが今ではないので、ある程度の長さを残しておいた方が吉。
直毛なのでほとんど寝癖という寝癖がつかなくなる。起きて髪をとかすだけで出かけられる仕様になるのだ。これは本当にありがたい。
ただ、母から私自身になる時髪型が可愛く決まらないことがプチストレスになっていた。
どれだけサイドが可愛く巻けても、前髪の巻き髪難易度がレベル100くらいある。
ここを失敗すると全てが台無しなってしまって、結果髪を結ぶか帽子で隠すか、カチューシャで誤魔化すことになってしまう。

私は前髪も楽しみたい!!!!!

そんな思いがいつの間にかふつふつと湧き上がっていた。
それでも耳にかけられない長さになったら、落ちてくる髪の毛が鬱陶しく感じるしなーなんて考えてここ数年伸ばし続けていた。

でも、前髪も楽しみたい!!!!

だんだんと強くなる希望にとりあえず従うことにした。
前髪が邪魔になるなら、ピンで抑えればいいや。
それよりもなによりも前髪を可愛く巻いて、韓国っぽい顔周りにしてみたかった。

意を決して美容室を予約して要望を伝え、断髪するときがやってきた。
頬骨あたりの長さがいいらしい。
素人にはその微妙な違いがよく分からないので、美容師さんにお任せする。
「切りますねー。」と割とあっさりめにザクザク切られていった。
長さは20センチくらいあったと思う。
数年ぶりに戻ってきた私の中での短い前髪は、羞恥心と好奇心の間で揺れていた。
前がどんなだったのかも思い出せないくらい伸ばした前髪から、人間としてのステップアップを感じた。
母に染まるもいいけど、自分の声に従うってなんだかとても新鮮な気持ちだった。
独身の時はこうしてやりたいことを決めていたんだなぁ。
効率もいいけど、こうして非効率なことをあえてやるのもとても良い。
時短時短と叫ばれているけれど、時間のかかることを丁寧にできることも良い。

普段なら全て束ねられていた髪がサイドと前髪だけできなくなったけど、その分巻く楽しみができたからプラスになった。
可愛い服装もしっくりくるようになるだろうし、新しい自分の扉を開いたみたいで嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?