安易なアドバイス
アドバイスを求められると嬉しくなってしまうのが人の常だと思う。
けれど、安易にアドバイスはするべきではないと思う。
アドバイスは、人の思考に影響を与え、その人の人生を良きにつけ悪しきにつけ変える力を持っている。
ついこの間、高校に進学したくない子に出会った。
その子に対して、進学した方が良いと伝えることも、進学する必要はないと伝えることも、無責任な気がした。
彼がどの道を選んだとしても、その道の先に失敗があったとしても、自分がその恩恵も被害も被ることはない。
失敗も成功も、その子が引き受けざるをえない。
そうすると、アドバイスをすることが、すごく怖く感じる。
安易なアドバイスは無責任なのではないかと。
アドバイスをする側は、そんなことを考える必要はないという意見もあると思う。
された側が、そのアドバイスを聞き入れるか否かを判断するから。
けれど、その人がそのアドバイスに沿って行動し、上手くいかなかったときに、自己責任と言ってしまうことは優しくないと感じる。
アドバイスをするならば、その人に何かあったときに、助けられる場所に居てあげないといけないと思う。
少し大げさに言うと、相手の人生をある程度背負っていく覚悟が、アドバイスをするときには求められるということだ。
それが出来ないのならば、安易にアドバイスをするべきではないかなと思う。