YouTuberが語るゲーム実況
ゲーム実況は再生数かせげるのか?
TENTOは尊敬すべきエンジニアの集まりですが、こと動画についてはあまり有効活用できている方ではないように思えます。
しかし、TENTOにはモノホンのYouTuberがいます。谷口諒先生その人です。YouTube活動のベースはTENTOではなくハックフォープレイですが、ほぼ毎日動画を公開しています。正直、よくそんなめんどくさいことやってんなーと感心せずにはいられません。
ゲーム実況動画は、いつからやってるんですか。
「2019年からですから、3年になります」
めんどくせーなーとか思うことないですか。
「あんまりないですね。撮影も編集もそこまで時間かけてないですから、楽しんでやってます」
古い情報かもしれませんが、ゲーム実況というジャンルは、たとえば釣りとかゴルフとか、ほかの趣味のチャンネルに比べてフォロワーが集まりやすいと聞いたことがあります。
「それはどうでしょう。たいして再生数がかせげない、僕みたいなゲーム系YouTuberって、星の数ほどいるんですよ(笑)。とくに、ゲーム実況は古くからやってる人がいるジャンルですから、文化が確立しているんです。どういうソフトを使って映像を取り込めばいいとか、どうやって編集するかとか、すべての方法ができあがっていて、情報の入手も容易です。僕はOBSで撮影してAviUtlで加工していますが、どちらも無料のソフトですから、初期費用もかかりません。はじめるための関門はほとんどないんです。むしろ、大変なのは続けることじゃないでしょうか」
子どもたちがつくったゲーム
「僕のチャンネルの場合はちょっと特殊で、ハックフォープレイというプログラミング教材で子ども達がつくったゲームをプレイしているんです。市販のゲームをやることはありません」
素人がつくった作品ですから、たとえば壁があるのにすりぬけちゃったりとか、ゲームとして至らないところもあるんじゃないですか。
「それはありますね。バグがあったりとか、本当はこうしたかったんだろうなーと思うことも多いです。基本的には、それも指摘するようにはしています。ただし、ミスをことさらにくさすようなことはしていません。まずはほめること。どんなものにもいいところはかならずありますから、まずそれを言ってあげる。その中で、『ほんとはこうしたかったのかな?』と言うぶんには、作った人もそれほど傷つきません」
「子ども達がつくったゲームをプレイするにあたって大事なことは、とにかく楽しくやることです。自分がつくったゲームを誰かが楽しんでくれているって、すごく誇らしい体験だと思うんです。それを感じさせてあげることがとても大事だと思っています。ときどき、本気で『すげえな』と感じることもあるんですよ。ちょっとこういう作り方は想像してなかったなとか、ゲームの中のキャラクターが言うセリフで、すごくいいのがあったりとか。それはとてもうれしいですね」
「『いい仕事したな』と思えるのは、人がなかなか気づかないようなことを指摘できたときです。すごく緻密に背景つくりこんであるねとか、謎解きのヒントの出し方が上手いとか、そのゲームのいい点、なかなか気づけないようなところを言ってあげられたときには、そう感じます」
ゲーム作成の頻度に動画が追いつけないんだ
「さきほど動画の更新頻度をほめていただきましたが、じつはそこ、すごく歯がゆく思っているところなんですよ。おかげさまでハックフォープレイはユーザー数が増えてきて、ゲームをつくってくれる子も増えてきました。そのすべてを動画として取り上げるのは、今のスピードじゃまったく無理なんです。せっかく作ってくれたのに取り上げられなくてほんとにごめんねって、いつも思っています」
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