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欄外の書き文字について
漫画における欄外の書き文字。自分はこれを「書き文字」と呼んでいたのですが、どうやら効果音を表す文字も「描き文字」と呼ぶようで、正式な呼称はわかりませんが、「欄外の書き文字」と表記することにします。
例えば、拙作においては、前のコマで落とした画びょうを踏んだコマで「さっき落としたやつ→」と注釈を入れたり、「誇張しすぎて原型ないですよ」(テキトー)と、「テキトー」と補足したりしています。持ち込みでは「欄外の書き文字のセンスが良い」「こういうのは作家さんのセンスが出る」と言ってもらえたりもしました。
自分が昔漫画を何気なく読んでいた頃は、これは漫画独特のノリであるとか、ちょっとしたかっこつけで使っているのだと思っていたのですが、自分が使うようになって、そうでもないことに気づきました。欄外の書き文字を使うことで、コマを節約できたり、コマをまたがないので、時間が経過していないことを表すことができたり、わかりやすいように補足説明を入れることができたりします。
ただ、欄外の書き文字を使用していない作品も多く、シリアスな作品だと使われにくいというのもあるとは思いますが、自分のセンスはちょっと古いのかも知れないとも思っています。自分は桜玉吉先生の漫玉日記シリーズのファンですが、元々は「しあわせのそねみ」の毒についていけなかった類の人間で、学生時代は「しあわせのかたち」のコミカルな雰囲気が好きでした。当時のファミ通の漫画の影響も知らず知らずのうちに受けているはずで、特にコミカルなノリとか欄外の書き文字に関しては、こやま基夫先生の「電子妖精アバタモ☆エクボ」の影響も受けているなと思います。
欄外の書き文字を使うことで、世代や趣味嗜好がバレてしまうのでは…という危惧が拭えないのですが、漫画に正解はありませんし、根強く使っている作品もあるので、これからもコマの節約やわかりやすい表現のために使っていこうと思います。