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漫画持ち込みあるある・7作目の持ち込みを終えて
今日、7作目の持ち込みが終わりました。対面での持ち込み回数は、通算148回になりました。
この回数を見ると、傍から見たら不毛なことをやっているように思われてしまうかも知れませんが、成長はしていると思います。今作は、アマチュアレベルではないとか、今までずっと課題として言われている画力について、褒められたり、新人賞はかなり厳しいが上がってはいる、と言ってもらえました。もうしんどくて折れそうですが、皆苦労しているんだと思って、これからの人生でどんな選択肢を選ぶにせよ、腐らずやっていこうと思います。
今回は、漫画の持ち込みでよくあることについて書いていきたいと思います。
泣きそうになる
他の方の持ち込みレポなどを見ていると、皆同じなのかなと思いますが、泣きそうになる理由は自分でもよくわからないことがあります。編集者さんから修羅場な雰囲気が滲み出ていたり、言葉の端々から闇が出ており、圧で泣きそうになる、というのがけっこう多い気がします。これについては、漫画の持ち込みではなくても、どこでもあるかなとは思います。
漫画ならではの理由としては、自分の恥ずかしい部分を作品に込めたり、キャラクターが自分の投影だったりするので、作品を否定されると自分の心にダメージが来るというのはあるかなと思います。また、一生懸命描き上げた完成原稿なので、オブラートに包んでいても否定的なことを言われるとショックで泣きそうになったりもします。
編集者さんが泣きそうになる
自分ではなく、編集者さんが泣きそうになる、これも意外とよくあります。自分の圧で泣きそうになっているのもありそうですが、それとは関係ないと思われるケースもあり、編集者さんも仕事していていろいろ辛いんだと思います。辛いのはお互い様で、どの業界も恐らく皆そうだし、さらに言うと、働いていない人であってもそれなりにいろいろあり、泣きそうになることは珍しくないと思います。泣きそうなのは自分だけではないというのは頭に入れておいた方が良いと思います。
遅刻
遅刻は基本的にやってはいけないというか、大抵は臨機応変に対応してはもらえますが、心の中ではあまりよく思っていないと思います。自分の信用を落とすだけですし、感触が悪かったのは遅刻したからではないかと不安になったりもするので、遅刻はしない方が良いです。でも、こんなめちゃくちゃな回数をやっていると、乗り換えをミスったり、道に迷ったりして、遅刻したこともあります。
時間ジャストにギリギリ間に合ってムッとされたことは自分の経験上一度もなく、「ギリギリになってしまって申し訳ありません」くらいは言った方が良いかも知れませんが、多分問題ないです。1~2分くらいの遅刻も、罪悪感は出てきますが、そんなに支障はないと思います。
ただ、それ以上の遅刻になると、人によってはムッとしたりもするので(自分だって逆の立場だったらムッとします)、どうしても遅刻しそうな場合は、事前に連絡をして、謝罪の言葉も添えた方が良いです。
タクシーに乗って無理やり間に合わせたこともありますが、タクシー代がとんでもないことになるので、そこまでするなら、正直に電話で謝って遅刻の連絡を入れて、ゆっくり行っても良いのではとも思います。どうしても心証が悪くならないように遅刻したくないということであれば、タクシーに乗ってでも間に合わせるのもありなのかなとも思います。
持ち込み先の媒体のことを把握してない
これもしばしばやらかします。具体的には、同じような名称の媒体がいくつかあり、挙げるときに1個漏れていたとか、持ち込み先の代表作品を挙げられたときに、そこで連載されている作品とは実は知らなかったとかです。気を付けないと印象が悪くなると思うので、知らなかったことがバレてしまうのは致し方ないかも知れませんが、あくまでも知っている風に話したほうが良いと思います。
持ち込み先の作品の予習はするようにしています。雑誌を買って予習したほうが良いのかも知れませんが、そこまでしなくても、アプリで読めることが多いので、それで十分だと思います。ただ、出版社さんはアプリで読まれても利益にならないので、「アプリで読んだんですけど」とは言わない方が良いです。
編集者さんが約束を忘れている
こんなこともあります。向こうからしたら、自分は遠路はるばるやってきた人である可能性もあり、仮にそうだったらわりと洒落にならないです。でも、そういう場合も、多少ムッとした表情をするくらいであればどうかわかりませんが、感情的にはならない方が良いと自分は思います。
早いですねと言われる
そんなに早いか?と思うような時間でも、こんなことを言われることもあります。15分くらい早く受付に着いてしまうこともあり、編集者さんを呼ぶ時間調整は受付の方が上手くやってほしいところではあるんですが、受付の方がすぐに編集者さんを呼んでしまうこともあります。そうならないよう、自分で時間調整して受付に行った方が良いと思います。自分の体感では、10分前に受付に行くのが良いと思います。
水やお茶を出してもらえる
編集部によっては、お約束的に水やお茶を出してもらえるところもあり、それはお約束なので、気に入ってもらえているわけではないです。もらえたりもらえなかったりする編集部もあり、水やお茶を出してもらえた場合、気に入られているということなのかというと、厚意で出していただけているものなので、有難いことですが、勘違いはしない方が良いと思います。どちらにしろ、出していただけたら、ちゃんとお礼を言った方が良いです。
漫画雑誌をもらえる
原稿を見ていただいている間に読ませてもらった漫画雑誌を譲ってもらえる、というのもたまにあることで、とても嬉しいことです。でも、これも厚意で譲ってもらえているので、テンションは上がりますし、感謝もしますが、勘違いはしない方が良いと思います。もらえたら、ちゃんとお礼を言った方が良いです。
新人賞を紹介される
「おっ」とは思いますが、社交辞令くらいに受け取ることにしています。「わかりました」とは言いますが、新人賞で受賞しなくてもプロにはなれるらしいですし、応募するかしないかは、あくまでも自分次第です。
ガッツがありますねと言われる
最近は出版社に直接持ち込みに来るだけでもガッツがある、と思われることもあるようです。嬉しいですが、ガッツだけで終わっては元も子もないので、やる気の糧にするだけにしています。
完成させたことを褒めてもらえる
これは非常によくあることなんじゃないかと思います。漫画を完成させるというのは大変なことなので、毎回嬉しいです。でも、○作目ですと聞くと、言うことが厳しくなる方もけっこういらっしゃいます。漫画はマラソンみたいなものだと思うので、最初に完走した時は褒めてもらえますが、日常的にマラソンをしている人であれば、完走するたびに褒めてもらえたらそりゃ嬉しいですが、厳しいことを言われてもしょうがないと思います。
また持ち込みに来てくださいと言われる
自分の感覚では、これを言われたら、少し見込みがあるのかなとは思ってしまいます。社交辞令といえば社交辞令ですが、その前に講評でどういう評価を受けたかによって変わってくるとは思います。また来てくださいと言ってもらえたのであれば、次回は遠慮なく行くことにしています。「1年後くらいにまた来てください」と言われたのであれば、向こうも忙しいですし、伸びしろを見たいのもあると思うので、1年後くらいに行くようにしています。
引かれる
自分はけっこう個性的だと思うので、そのせいかも知れませんが、たまに引かれることもあります。でも、個性的な方というのは珍しくないと思いますし、もし引かれたとしても、少なくとも自分も引かれており、そんなに珍しくないと思って良いと思います。
褒められる
作品が良くなれば、褒められる割合も、絶対ではないですが、上がってきます。こんなに褒められたのに、担当さん付かないの?とは思いますが、そこまでは行ってないということだと思います。講評の中で改善すべき課題を挙げられているので。
ただ、指摘された箇所を気を付けるのもそうなんですが、褒められている部分を伸ばすのも重要だと思っており、前回できてたのに今回はできてない、というのでは、あちらを立てればこちらが立たず、ということになってしまうので、何を褒められたのかも意識を払うことにしています。
ボロクソ
これは未だにあり、どこまで行ってもこんなもんなのかも知れないと思います。たまにいいかげんな人に当たってしまうこともありますが、自分の経験上、大抵は率直にありのままを言っていることです。「そんなこと言われても」と理不尽な気持ちにはなりますが、今の自分よりももっと頑張っている人たちがいるとか、さらに上があるということです。
あと、1~2作目の評価は、どこもではないですが、けっこう散々でした。天才なら1~2作目でスッと行けるのかも知れませんが、残念ながら自分はそうではないようです。最初は、自分の作品のクオリティは低いわ、自分のメンタルも弱いわという、最悪の条件で持ち込みをすることになり、ここで折れてしまうのもわかりますが、それでも自分には才能があるんだ!と思って、次回につなげた方が良いのかなとは思います。根性も大事だなとつくづく思います。負けん気というより、自分はずっと負けているので、根性と言った方が妥当だと思います。
以上、ご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。